平成23年度全国高校総合体育大会「2011熱戦再来 北東北総体」サッカー競技(秋田)
[7・29 全国高校総体2回戦 初芝橋本 3-2 浦和東 男鹿総合運動公園陸上競技場]
　秋田県で開催中の平成23年度全国高校総合体育大会「2011熱戦再来 北東北総体」サッカー競技は29日に2回戦16試合を行い、男鹿総合運動公園陸上競技場の2試合目では初芝橋本(和歌山)と浦和東(埼玉1)が激突。前半で計5得点が入る荒れた立ち上がりとなったが、初芝橋本が3-2で勝利し、3回戦に駒を進めた。
　雨でピッチが濡れていたこともあり、ロングボールが多めの展開となった。曇り空でボールも見難い状態の中、初芝橋本がラッキーな形で先制に成功した。GK古川智也(3年)のゴールキックがグングと伸びて直接ゴールイン。GKのゴールという珍しい形で1-0のリードをつかんだ。
　しかし、悪環境は初芝橋本にも襲いかかった。歓喜から1分後、今度は浦和東が反撃した。DF木村凌(3年)の右クロスからFW星子直哉(3年)がヘディングシュートを決めて同点に追い付いた。これで浦和東が主導権を握る。前半8分には星子のアシストからMF菅原悠平(3年)がしっかりと決めて逆転に成功した。
　だが、この日は両軍ともに落ち着いた試合運びができない。悪ピッチの影響か、浦和東が自滅するような形でピンチを招いた。初芝橋本選手をPA内で倒してPKを与えてしまい、これを前半10分にFW美里孝彦(3年)に決められて同点に追いつかれた。その5分後には、スローインの流れから美里に勝ち越しゴールを決められ、一気に形勢を逆転されてしまった。勝ち越しに成功した初芝橋本は後半、守備に重点を置きながら試合を展開した。
　何とか白星をつかみたい浦和東は、後半開始にまずはDF宮寺隼平(3年)を投入してボール奪取率を上げようとした。さらに同19分にはFW浜野守(3年)を投入し、カウンターでゴールを目指したが、こじ開けることはできない。後半に関しては浦和東が必死の攻撃を見せ、相手より4本多いシュート9本を放つなどゴール前へ攻め込んだが、得点が遠かった。
　初芝橋本はしっかりと逃げ切りに成功し、3-2で3回戦進出を果たした。3回戦の相手は尚志(福島)。攻撃的なサッカーを志向してくる難敵だが、この日後半に見せた粘り強い守備、そしてショートカウンターで対抗したいところ。ここを突破し、06年総体準優勝のような快進撃を見せたいところだ。
[写真]初芝橋本FW前田健登。3回戦では爆発が期待される(写真協力『高校サッカー年鑑』)

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