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[総体]桐蔭学園が立正大淞南振り切り、神奈川県勢初の決勝進出!!

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平成23年度全国高校総合体育大会「2011熱戦再来 北東北総体」サッカー競技(秋田)
[8.2 全国高校総体準決勝 桐蔭学園2-1立正大淞南 八橋運動公園陸上競技場]

 桐蔭学園が神奈川県勢初の決勝進出! 秋田県で開催中の平成23年度全国高校総合体育大会「2011熱戦再来 北東北総体」サッカー競技は2日、準決勝を行い、秋田市の八橋運動公園陸上競技場で行われた桐蔭学園(神奈川2)対立正大淞南(島根)戦は2-1で桐蔭学園が勝利。桐蔭学園はあす3日、初優勝をかけて静岡学園と決勝を戦う。

 ついに壁を破った。桐蔭学園にとって準決勝は全国選手権で1回、全国総体で2度敗れている“鬼門”。だが通算4度目の挑戦で初めて勝利し、全国決勝の舞台へ足を踏み出した。

 神奈川を代表する名門も総体は2年ぶりの出場で、選手権は03年度を最後に予選突破が一度もない。ただ今年はプリンスリーグ関東初戦で10年Jユース選手権優勝の横浜FMユースを下すなど快進撃を続け、今大会も開幕前から有力校の一つに挙げられていた。ただ今年だけやり方を変えて、特別なことをしてきた訳ではない。山本富士雄監督は「(準決勝の壁を)乗り越えたいということはあった。これまでと変えたことはないけれど『みんなで戦っている』という意識を持っている。みんなの力を合わせて桐蔭サッカーができている」。

 足元の技術の高い選手が多く、また絶妙なポジショニングによりDF間でボールを受ける彼らは、ディフェンスラインからボールをつないでゲームを支配。高速プレスと中央突破で準決勝まで勝ちあがってきた立正大淞南を自分たちのスタイルで上回ると2ゴールで勝利をもぎ取った。先制点は前半8分。左サイドからDF山本有一の放ったシュートのこぼれ球をFW市村一貴がゴールへ押し込み先制。前半だけでシュート10本を放ちながら2点目を奪うことができないでいたが、それでも後半3分にMF山田和輝の右CKをFW角宮健介が頭でゴールへと沈めて2-0とする。

 指揮官は「2点目を先に取ることができた。そこがポイントだった」。3回戦でかえつ有明を5-1で下し、準々決勝では前橋育英に4-0で快勝しているが、そのゴールラッシュがいつまでも続く訳がないとチームは想定していた。ただ「失点は1で抑えられると思っていた」(山本監督)。その言葉どおり、立正大淞南はサイドからアーリークロスをDFラインとGKとの間に入れて反撃するものの、ゴールは28分にMF椋木健太の右CKを交代出場のFW西村勇太がヘディングシュートで決めた1点のみ。「勝負のポイント」だった2点目を奪って勝利に大きく前進していた桐蔭学園は強豪・立正大淞南をシュート3本に抑え、2-1で勝った。

「(決勝でも)自分たちがやってきたことをやりたい」と山本監督。DF内嶺大輝主将、市村、角宮、山本らは桐蔭学園中時代の08年全国中学校大会で優勝し、同校の歴史を変えている。そして桐蔭学園高へ進学した彼らが最上級生となって迎えた今大会、日本一世代に新たなメンバーが加わって成長してきた成果をチームは全国決勝進出で示している。高校日本一まであと1勝。決勝でも全員で桐蔭学園らしい、ボールを失わないポゼッションサッカーを70分間披露し、神奈川県勢にとって初めてとなる総体日本一を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)

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