beacon

杉本、齋藤、田邉、和田……U-22初選出4選手の招集理由は?

このエントリーをはてなブックマークに追加
 9月21日のマレーシア戦(ホーム)から始まるロンドン五輪アジア最終予選に向け、新たな戦力が投入された。FW杉本健勇(C大阪)、FW齋藤学(愛媛)、MF田邉草民(F東京)、DF和田拓也(東京V)の4選手が、関塚ジャパンに初招集された。

 関塚隆監督は会見で4選手を招集した理由を説明。まず和田について切り出し「ヴェルディでレギュラーを取って、左サイド(左SB)を担当して、非常にパワフルなプレーを見せている。今回、比嘉が不在で、そして吉田豊が負傷中ということもあり、そういう意味でもしっかりと左サイドを担当できるかということを手元で見てみたい」と明かした。

 今回、左SBの候補としてA代表の経験もあるDF酒井高徳(新潟)が選ばれているが、2次予選のクウェート戦で出場しているDF比嘉祐介(流通経済大)がユニバーシアード代表の活躍が優先となり招集できず。また、DF吉田豊(甲府)が負傷中だ。和田は序盤こそベンチスタートが続いたが、最近はリーグ戦8試合連続で先発中。これが評価された形となった。

 田邉については「FC東京で、攻守両面で貢献している。今のチームでのプレーやパフォーマンスを、国際ゲームでどうできるか。数日間ですけど、入った中での戦術の理解をしてもらいたいと思っている」と説明。田邉も現在、FC東京で攻撃的MFのレギュラーをつかみ、チームの2位に大きく貢献していることが認められた。

 齋藤関しては「2次予選の前から非常に注目していた。何試合か見に行っていましたし、非常にサイドからのアタックがいい。今回、山崎(亮平、磐田)選手が病気で、きょう、そんなに長くはかからないだろうと報告を受けたが、それに変わるプレイヤーとして、タフなプレーができる選手だと思っている」。

 齋藤は今季、横浜FMから愛媛にレンタル移籍。J2得点ランク2位タイの7得点とブレイク中だ。サイドアタッカーのFW山崎亮平(磐田)が甲状腺機能亢進症(バセドー病)を再発させて不在となり、その後釜として期待されている。関塚監督は4-2-3-1を多用するが、3の左サイドまたは右サイドとして試される見通しだ。

 最後に杉本について説明。指揮官は「前半戦は故障があったんですけど、回復してセレッソでメンバーに入ってきている。それに高さ、パワーがある。それが彼の特徴だと思っている」と、GKを除いて関塚ジャパンのメンバーでは最長身となる187cmの高さに期待していることを明かした。

 果たして4選手は生き残れるか。いずれにせよ、競争が激しくなることで、チーム力が底上げされることは間違いない。ロンドン五輪最終予選まで1ヵ月ほどしかないが、メンバーを固定するのではなく、リーグ戦で“旬”の選手をうまくテストしながら、チームをさらに熟成させていく。

(取材・文 近藤安弘)

TOP