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日本vs韓国 試合後の監督会見要旨

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[8.10 キリンチャレンジ杯 日本3-0韓国 札幌ド]

 日本代表は10日、札幌ドームで韓国代表と対戦し、3-0で快勝した。1月のアジア杯以来の代表復帰を果たしたFW香川真司(ドルトムント)が前半35分に先制点を決めると、後半8分にMF本田圭佑(CSKAモスクワ)が追加点。同10分には香川がこの日2点目となるダメ押しゴールを決め、永遠のライバルである韓国を一蹴した。
以下、試合後の監督会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
「親善試合とはいえ、これだけ明らかな結果が出たことには満足している。この結果は、チームが試合開始から集中して自分たちのやるべきことをやっていたからだと思う。特に前半は相手の長所を抑えることができた。ボールを動かしながら相手に的を絞らせず、裏にどんどん飛び出していった。自分の中ではこの結果は非常に重要なものだと捉えている。韓国のことは非常にリスペクトしていて、これだけ技術が高く、フィジカルが強いチームに勝てたことを大切にしたい。今日の試合を見ても分かる通り、両国は世界的に見ても成長を続けている国だと思う」

―戦術面の満足度は?
「試合前に選手たちにも言ったが、システムは二の次で、どのシステムでも11人で守り、11人で攻めるのが日本のサッカーのいいところ。当然、どのチームにも個性はあるが、自分は日本の特徴を最大限、生かせるシステムを採用していこうと思っている。選手たちにはイニシアチブを取って、自分たちで仕掛け、試合を支配するように言ったが、試合前に考えていたとおり、韓国は引いて守ってカウンターを狙ってきた。選手たちは前半、なかなかスペースが見つからない中でも非常にうまくプレーしてくれたと思う」

―前半20分くらいまで日本の左サイドの守備が不安定だったが?
「確かに開始直後は駒野と香川の距離感が遠かったがが、韓国の右サイドは攻撃が得意なのも分かっていたので、ある程度は想定内だった。時間が経つとともに、2人の距離感がよくなってきたし、香川も自分を犠牲にしてチームに貢献し、守備に参加してくれた。駒野も攻めながら守るということをやっていた。22番(チャ・ドゥリ)、13番(ク・ジャチョル)の出来も評価しないといけない。彼らは走力がある。ただ、前半開始直後はうちの左サイドはシャイだった。向こうが勇気を持って仕掛けるきっかけを与えてしまったかと思う」

―香川が復帰戦でここまで活躍できると予想していたか?
「香川は昨シーズン終了間際からプレーできる状態にあったと思う。しっかり休んでドルトムントのプレシーズンキャンプに参加し、リーグの1戦目もいい活躍をしていた。私としてはしっかり準備ができていると疑う余地はなかった。アジア杯と比べると非常に成長していると感じた」

―清武の評価は?
「私のテクニカルスタッフと日本協会のスタッフと、みんなで協力して毎週末のJリーグをすべて把握している。その中でパーソナリティーとクオリティーを出している選手を代表に呼ぶのは当たり前の流れだと思っているし、こういう流れの中でやってくれたのは非常にうれしかった。代表はすべての選手に門戸を開いており、海外組、国内組にかかわらず全員にチャンスがある」

―残り15分くらいから3回ほどピンチがあった。ボランチ2枚を変えた影響もあったと思うが?
「前線の選手が疲労して、なかなかキープできず、動きが落ちてきたので、ボランチの選手に対して選択肢を出してあげられなかった。本田、李、香川らが顔を出す機会が少なくなってしまったのが要因だと思う。韓国もやり方を変え、中盤を飛ばしてパワープレーでセンターフォワードに当ててくるやり方をしてきたことも影響していた」

―今日の試合で一番評価していることは? また修正点は?
「結果も大切だが、それよりも内容を重視していた。3週間後に始まるW杯予選に向け、できるだけ本番の空気に慣れ、本番のリズムでプレーしてほしかった。当然、内容も伴って結果も付いてきたが、明日には修正点を分析していかないといけない。2、3点は見つけていこうと思っている」

(取材・文 西山紘平)

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