beacon

[SBSカップ]メキシコ指揮官も技術賞賛、U-18代表がアジア予選へ弾みの4発

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8・18 SBSカップ国際ユースサッカー U-18日本代表 4-1 U-18メキシコ代表 藤枝総合]

 今秋に2013年U-20W杯へ向けた第1関門となるAFC U-19選手権予選に臨むU-18日本代表は、強豪・メキシコを4-1で沈めて会心のスタートを切った。高校3年生ながらJ2ですでに5ゴールを決めているエース候補のFW久保裕也(京都サンガF.C.U-18)が実力を示す2ゴールを挙げたほか、特に後半はポゼッションを高めつつ、SB川口尚紀(アルビレックス新潟ユース)のダイナミックな攻撃参加を交えた迫力のある攻撃。ただ、吉田靖監督は「PKなどラッキーもあった」とし、試合後は表情を引き締めていた。

「ボールは動かせたけど、そこからスピードアップして崩しまでいくことができなかった」と指揮官が振り返ったように、前半はボールこそ支配しているものの、攻撃が中央に偏り、裏を突く動きも少なかった。セットプレーからCB遠藤航(湘南ベルマーレ)の決めたゴールによって1-1で前半を終えたものの、要所を守るメキシコを崩す効果的な攻撃をすることができなかった。攻撃が行き詰まった中で、自分たちから変化を加えることもできなかった。

 ただ、ハーフタイムに吉田監督からヒントを与えられたチームは後半、場面場面によって中央突破とサイド攻撃、また速攻と遅攻を使い分けながらメキシコを攻略。久保が個人で決めた2ゴールのほか、右サイドをFW近藤貫太(愛媛FCユース)と川口の2人で攻略してMF榊翔太(コンサドーレ札幌U-18)が決めた4点目など、素晴らしい連係で奪った得点もあった。

 すでに川崎フロンターレで6試合に出場している主将のMF大島僚太熊谷アンドリュー(横浜F・マリノスユース)と深井一希(コンサドーレ札幌U-18)のダブルボランチの技術を駆使したパスワークも相手の脅威に。大島は「3人目の動きが足りなかったし、ミスが多かった」と反省していたが、それでもメキシコのマルコ・ルイス監督も「ボール扱いはとてもレベルが高い」と賞賛した技術で相手との3点差をつけた。

 強豪から奪った4ゴールはこのチームの可能性を示すのに十分なものであった。だが、吉田監督が語ったようにこの日の得点にはPKのような幸運もあったことは確か。それだけにこの日の好結果を今後の試合につなげ、20日のオーストラリア戦、そして21日の静岡ユース戦でさらにゴールを積み重ねる。

[写真]前半18分、同点ゴールを喜ぶU-18日本代表DF遠藤
(取材・文 吉田太郎)
▽関連リンク
SBSカップ特集ページ

TOP