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[SBSカップ]「みんなにとってチャンス」静岡ユースがオーストラリア破る!

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[8・18 SBSカップ国際ユースサッカー 静岡ユース 3-1 U-18オーストラリア代表 藤枝総合]

 SBSカップを目標に結成されている静岡県高校選抜(静岡ユース)。チームとしての活動は今大会限定となるが、それでもモチベーションの高い選手たちがU-18オーストラリア代表撃破という大仕事をしてのけた。

 増田裕監督は「この大会は国際試合。過去活躍してプロになった選手たちを数多く輩出して来た大会でもある。みんなにとってチャンスだよ、とミーティングで言った」。決勝ゴールを決めたFW柏瀬暁(清水エスパルスユース)が「試合前から点取りたいと思っていた」と振り返ったように、貴重なアピールの場に選手たちは闘志を燃やしていた。ただ同時にチームとして結束。唯一の3年連続出場で主将を務めたMF風間宏矢(清水商高)は言う。「去年も一昨年もいい選手はいた。でもチームとしてバラバラなところがあった」。目標をひとつに「やってやろう」という意気込みを持った選手たちが、一丸となって強豪を突破した。

 風間やMF石毛秀樹(清水エスパルスユース)、荒木慎平(藤枝東高)らが正確かつスピーディーにボールを動かすサッカーを披露。そして高い位置でボールを奪ってからのショートカウンターもはまった。加えて犬飼智也(清水エスパルスユース)と木下高彰(浜松開誠館高)の両CBを中心としたディフェンス陣は背後を取られずに粘り強い守備。前半ロスタイムに風間の左CKから「ニアへ飛び込もうと思っていたけれど、DFが被ってラッキーでした」と振り返るMF新村陸(ジュビロ磐田ユース)が頭で先制ゴールを決めると、後半10分には荒木の絶妙な左アーリークロスを柏瀬が頭へ押し込み2-0とする。そして風間の技ありシュートで加点したチームは後半33分にディフェンスラインでボールを失い失点したが、それでも一度もリードを奪われることなく、全員で勝ち切った。

 過去3大会1勝もできていなかった県選抜チームが優勝した07年大会以来の勝利。U-17W杯日本代表として世界ベスト8を経験している石毛は「自分としてはゴール前でプレーできなかったので60パーセントから70パーセントくらい」と控えめに勝利を喜びつつ、「U-17がなくなったことで代表に行くならU-18しかない。アジア予選も控えているので(U-18代表へ)行きたい。いいプレーをすれば(関係者は)見ててくれる」。残り試合はU-18メキシコ代表、そしてU-18日本代表との2試合。地元代表はそれぞれが自身、チームの目標へ向けて力を発揮する。

(取材・文 吉田太郎)
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