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川澄がW杯準決勝以来のゴール、「次への自信になった」

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[8・19 東日本大震災復興支援チャリティーマッチ なでしこジャパン3-2なでしこリーグ選抜 国立]

 なでしこジャパンのMF川澄奈穂美(INAC神戸)が7月13日の女子W杯ドイツ大会の準決勝・スウェーデン戦以来、実に37日ぶりのゴールを決めた。試合後には「W杯後のリーグ戦3試合では沢山お客さんが来てくれていたのに、ゴールを決めることができなかった。きょうは(テレビ)中継もあるなかで、得点も取れてよかった」と安堵の表情を浮かべた。

 女子W杯で一躍注目を浴びた川澄だが、帰国後のリーグ戦3試合では、ゴールを決めることができずにスランプに苦しむ日々が続いていた。前日練習後には「どこかのタイミングでゴールを決めて、W杯のときのような感覚を取り戻したい。焦る必要はないが、危機感を持ってやっていきたい」と話していた通りだ。しかし、この日の試合で自らスランプを断ち切る華麗なゴール。前半18分に右サイドから切れ込んだFW丸山桂里奈のパスをゴール正面で受けると、右足シュートを突き刺した。

「丸山選手からいいボールが来たので。自分としてはいい形で決めることができて良かったです」と笑顔。丸山と2トップを組むのは初めてだったが「お互いに意識して(動きを)見てようねと言っていたので、問題なくできました。これから、さらに慣れていけたらいいと思う」と振り返った。

 国立競技場でプレーするのは今年の1月1日に行われた全日本女子選手権の決勝以来。当時の試合でも決勝点となるゴールを決めており、聖地・国立競技場では、2戦連続でのゴールとなった。この日は22049人の観客の前でのプレーとなったが「大学生のときの自分からしたら、今の自分は夢のような状況」と改めて自身の置かれている状況を振り返りながら、「それでも今の自分からしたら、やるべき状況ですし。しっかりとやっていかないといけないと思います」と力を込めた。

 来月1日からは中国・済南でロンドン五輪アジア最終予選が始まる。「きょうゴールを決めることができて、次への自信になりました」。このゴールを弾みに川澄がアジアでの戦いに挑む。

(取材・文 片岡涼)

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