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[SBSカップ]クラセン得点王FW南がU-18代表待望のゴール

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[8・20 SBSカップ国際ユースサッカー U-18日本代表1-0 U-18オーストラリア代表 草薙陸]

 待望されてきたストライカーが結果を出した。前半6分、左SB山中亮輔(柏レイソルU-18)がディフェンスラインとGKの間とに放った絶妙な左クロスに飛び込んだのは今大会初先発となったFW南秀仁(東京ヴェルディユース)。昨年、高校2年生ながらJ2でゴールを決めている南は「ヤマ(山中)からいいボールが来た。合わせるだけだった」と難なく右足ダイレクトでゴールへと押し込み、この試合の先制点、そして決勝点となるゴールを奪った。

 U-18年代を代表するストライカーだが、この代表に合流したのは今回が初めて。昨年末に負った股関節痛が長引き、2月のU-18代表候補合宿を辞退するなど代表はおろかチームの公式戦にすら出場することができていなかった。だが6月末にようやく復帰したFWは、7月末から行われた日本クラブユース選手権で6ゴールを決めて得点王を獲得する活躍で東京Vユースを日本一へ導き、自らの力で代表切符をもぎ取った。

「怪我しているときはうずうずしていた。ようやくやれたのでやり続けたい」。実力を証明してU-20W杯を狙うチームに加わった南はまずこの代表での初ゴールを決めて、その存在を示した。当面の目標はU-18代表としてU-20W杯につながるAFC U-19選手権予選に出場してチームを勝利へ導くこと。そのために何が必要かは分かっている。「やっぱりゴール。きょうは1点目を決めた後にも2点目狙っていたけれど決められなかった。ここが課題。追求していきたい」。

 先制点の後も相手ディフェンスの背後を突いて決定機に絡んだが、対人に強いオーストラリア守備陣に最後のところで防がれるなど、仕事をさせてもらえなかった。2点目を決めて試合を決めたかっただけに満足はしていない。18日のメキシコ戦では今季J2で5得点のFW久保裕也(京都サンガF.C.U-18)が2得点を決めたが、負けているつもりはない。遅れてきた男がU-18代表に定着し、ここぞの場面でゴールを決めてチームを世界へ導く。

(取材・文 吉田太郎)

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