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柏・増嶋、6失点大敗後の守備陣を鼓舞。「自分が出て勝てるのを証明したかった」

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[8.20 J1第22節 柏3-2福岡 柏]

 前節の磐田戦で6失点大敗した柏レイソルだが、何とか立ち直りを見せた。2失点はしたが完全に崩されたものではなく、シュートも6本に抑えた。DFパク・ドンヒョクが出場停止の中、代わって5試合ぶりに先発したDF増嶋竜也が奮闘した。

「結果が出てよかった。2失点はもったいなかったけど、自分としては、結果を出すことが大事だった。存在感を示すことが、わかりやすいアピールになるので、結果を出せてよかった」

 試合後には安堵の表情を見せた。今季、京都から柏に移籍。開幕直後は控えに回ることが多かったが、パクの怪我で5月7日の浦和戦から先発に定着。以降、リーグ戦13試合連続で先発し、今季チーム最多の4試合連続完封に導くなど、首位浮上に貢献した。しかし、パクが怪我から戻り、7月23日の鹿島戦からはベンチを温めることになった。

「気合? そりゃ入ってましたよ。俺もベンチでいいとは思ってないので。前半戦は出てたし、自分が出て、勝てるのを証明したかった」と増嶋。6失点大敗後の試合だけに、余計にプレッシャーはあったが、出来る力を全て発揮した。「新しくこうしようというのはなかったけど、良かったときのことを思い出して、基本的なことを確認してやった。話しあったり、ビデオをみたりしたりして、いいイメージで試合に入った」という。

 冷静かつ大きな声でのコーチングで、自信を失いかけていた守備陣を盛り上げた。前半24分にはDF近藤直也のバックパスをFW岡本英也に奪われ、最後はGKも交わされるピンチがあったが、増嶋が魅せた。何とか戻り、間一髪のスライディングでブロック、失点を食い止めた。このとき、珍しく雄叫びを上げた。

 次戦は中3日で勝ち点44で同じながら得失点差で首位のG大阪と対戦する。「(17日の)名古屋とG大阪の試合をテレビでみたけど、しびれるものがあった。レベルが高いし、みんないいものを持っている選手ばかり。危険な選手が多い分、やりがいも感じる。自分のためにも出たい」と意欲を見せた。

「誰が出てもいいようになれば、チームとしてもっと良くなる。(CBのレギュラーを)固定されないようアピールをしていきたい」と増嶋は闘志を燃やした。パクは出場停止から戻るが、ポジションを譲るつもりはない。本番までの練習時間は限られているが、先発で出られるようアピールする。

(取材・文 近藤安弘)

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