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[SBSカップ]U-18日本代表MF大島、芸術的ループも・・・・・・

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[8・21 SBSカップ国際ユースサッカー U-18日本代表1-2静岡ユース エコパ]

 凱旋ゴールの喜びも吹き飛んだ。今大会、U-18日本代表の主将を務めたMF大島僚太(川崎フロンターレ)は0-0の後半4分、PA内右サイドでシュートのこぼれ球を拾ったFW南秀仁(東京ヴェルディユース)の左後方でパスを引き出すと、「上を狙うしかない」とシュートストップして前方へ飛び出していたGKの頭上を射抜くダイレクトの右足ループシュート。これが鮮やかな弧を描き、そのままゴールへと吸い込まれた。

 そこまでチームは圧倒的にボールを保持し試合を支配しながら、静岡の粘り強い守りの前に無得点。この重苦しい雰囲気を打ち破る鮮やかなゴールにU-18日本代表は喜びを爆発する。地元・静岡学園出身の大島自身も両手を突き上げてガッツポーズ。ただチームはこの後勢いに乗ることができない。後半28分に同点ゴールを献上すると、1-1のまま守りきれば優勝の決まる後半ロスタイムにも痛恨の失点。後半36分にピッチを退いた主将の大島も悪い流れを止めることができなかった。

「静岡は強かった。静岡にはチームとして自分たちにない団結力があった。失点しても『行こう、行こう』という声が出ていたけれど、自分たちは監督に言われてようやく声が出る状況だった」と無念さを口に出していた大島。自身はなかなか局面を打開できないチームの中で決定的なパスを出すなど奮闘してたが、苦しい時間帯でチームを鼓舞することはできなかった。

 U-18世代を代表するテクニシャンは高卒ルーキーながら強豪・川崎Fで先発を飾るなど出場を重ね、U-18日本代表のチームリーダーにも任命された。今大会はメキシコ、オーストラリアという強豪に勝利したが、格下の静岡に破れ「甘くはない」ということを痛感させられた。屈辱的な逆転負けを発奮材料に今後のJにより気持ちを込めて臨み、そして自らの自信を高めて、再びリーダーとしてU-18代表を引っ張る。

[写真]後半4分、U-18代表MF大島が右足ループシュートを決める
(取材・文 吉田太郎)

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