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連敗ストップ誓うも…プロデビューの川崎F・田中雄「勝ちが一番欲しかった」

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[8.24 J1第23節 川崎F1-2名古屋 等々力]

 苦しいチーム状況の中、プロ初先発のチャンスがめぐってきた。川崎フロンターレの大卒ルーキー、DF田中雄大が左SBで公式戦初出場初先発。DF小宮山尊信の負傷、DF實藤友紀の出場停止を受け、先発で待望のプロデビューを果たした。

 チームはクラブワースト記録となる5連敗中。「少しでも流れを変えられるきっかけになればと思っていた。個人的にもうれしかったし、自分のプレーを出すことも大事だけど、勝ちが一番欲しかった」と強い決意で臨んだ。しかし、両翼が高い位置でサイドに開く名古屋の攻撃に対し、守備に追われ、持ち味の攻撃参加もなかなか見せられなかった。

「まずは守備から入って、タイミングよく上がっていければと思っていたけど、ボールが落ち着かなくて、相手の3トップもサイドに張っていて、なかなか上がれなかった」。前半30分、後半4分と強烈なキックを持つ左足でミドルシュートを狙ったが、枠は捉えられず。チームは逆転負けで悪夢の6連敗。「厳しい状況で出させてもらって、その期待に応えられず、すごい悔しい」と唇をかんだ。

 野洲高2年時に全国高校選手権で初優勝。関西大でも今年1月に行われた全日本大学選手権で日本一に輝いた。同じく関西大からプロ入りしたFW金園英学(磐田)はすでに9得点を挙げるなど結果を残している。同期に負けじと、プロの第一歩を踏み出した期待の左SBは「もうちょっと中盤で(中村)憲剛さんや(山瀬)功治さんが持ったときにチーム全体でボールに絡むことをやっていかないと難しい。ボランチが持ったときに縦しかない状況だった。横の揺さぶりがあってもいいし、そうすれば縦も生きてくると思う」と、チームとしての課題も口にしていた。

(取材・文 西山紘平)

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