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ウズベキスタンvs日本 試合後の選手コメント

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[9.6 W杯アジア3次予選 ウズベキスタン1-1日本 タシケント]

 W杯アジア3次予選は6日、各地で第2戦を行い、日本代表はアウェーでウズベキスタン代表と対戦した。前半8分にMFジェパロフに先制点を許したが、後半20分にFW岡崎慎司が値千金の同点弾。1-1の引き分けで勝ち点1を分け合った。
以下、試合後の選手コメント

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
「相手は失うものがない感じがあった。うちらは終始、焦りがあって、同点に追い付いてからもミスが多かった。相手はカウンターがうまかったし、上下運動が今日はきつかった。それが攻撃にも最後影響したと思う。厳しい試合で勝たないといけない。最初にチャンスはつくれていたし、そこで決めてれば違ったと思う。自分のプレーは北朝鮮戦より躍動感があったし、うまく裏にも抜けられていた。アウェーで勝ち点1は最低限の結果だと思う」
―同点ゴールの場面は?
「あそこ(ファーサイド)で待ってて、ギリギリだったけど、相手が弾いてくれてよかった」
―2年前もここでゴールを決めた。
「決めたときは“また頭か”とよぎった。でも、これで逆転できるという気持ちが強かった。逆転できなくて残念です」
―メンバーが変わったり、試合途中でシステムが変わったり、チームが混乱した?
「自分自身、混乱してなかったし、相手の方が勢いがあって、押し込まれた。僕もチュンソン(李忠成)も(香川)真司もチャンスがあった。そこで決めないとこういう試合になる。もっとチャンスをつくりたい」
―本田がいない影響もある?
「いるメンバーでやらないといけないし、いないメンバーのことを考える余裕は今はないと思う。自分たちの形はこれだっていうのはまだ決まっていないと思う。パスサッカーにこだわらなくてもいい。若いチームだし、これから成長していく。アウェーの戦い方というのを認識せざるを得ないゲームだった」

●FW香川真司(ドルトムント)
「もっと回せた部分はたくさんあった。早い時間帯に失点してしまったのは残念だったが、向こうはホームなのであれぐらい来るとは感じていた。ただ、相手の守備がルーズで、いけると感じていたので、そんなに焦る必要はなかったし、前半もパスを回しながら攻撃はできていたからいけると思っていた」
―チームとしてクロスをファーに合わせていたが?
「特に狙いとしては持っていなかったが、ファーサイドのマークが常にルーズだったから、それはみんな意識していたと思う。特にウズベキスタンはDFラインがバラバラだった。岡ちゃん(岡崎)が裏を突いて、サイドをどんどん突破していたから。そういうチャンスはあったから決めたかった」
―相手が後半落ちた印象はある?
「もともと4-4-2の守備はそんなに強くないので、もっとボールをつないでチャンスをつくりたかった。ただ、相手のフィジカルやスピードは脅威だった」
―前半のメンバーは慣れていなかったが、混乱はあった?
「やることは一緒だし、阿部さんが入ったからといって何かが変わるわけでもなかった。ただ、相手の守備はなかったから、チームとしてもっと前半からボールを回せたし、ちょっと判断が遅かった。特に前半は逆サイドにスペースがあったから、パスが回ったと思う」
―前半はミスが多かったが?
「それは個々の技術的なミスもあるし、アウェーの難しさもあると思うが、今日に限っては特にプレッシャーが速いとは感じなかった。芝の状態はあるけど、前半もゆっくり回せるチャンスはあった」
―ザッケローニ監督のサッカーが研究されている印象はある?
「別にそこまで感じなかった。チャンスもつくれていた。ただ、守備で(ボールの)取りどころがチームとして見つけられなかった。相手がいやらしいポジションを取っていたし、サイドから崩しに来ていたので、前半はそういうところで苦労したが、攻撃では特に問題はなかった」
―外でボールを奪えずに苦しんだ?
「外から追い込んだときにサイドを変えられるシーンもあったし、どこで取りにいけばいいのか見つからなかった」
―自分が決定的な仕事をしないといけないと強く思っていた?
「結果を残さないといけない立場だし、この2試合は自分の役割を果たせていないし、納得がいっていない。ドルトムントに帰ってもう1回、ゴールだったり、精度だったり、強さだったり、いろんなものを改善できると思う」

●FW清武弘嗣(C大阪)
―監督からの指示は?
「特になかった。いつもどおり外から中に切れ込もうと考えていた。ゴールに絡めるように、流れに入れるようにと思っていた」
―ベンチからどう見ていた?
「守備がはまらなかったけど、後半は相手も疲れてスペースが空くと思っていた。負けるよりは引き分けたのでよかった。決めるチャンスはあったので決めたかった」

●FWハーフナー・マイク(甲府)
「与えられたチャンスでしっかり結果を残したい。今日もチャンスはあったし、決めないといけない」
―1-1に追い付いた直後の投入になったが?
「2点目を奪いにいったし、惜しいのもあった。勝ちたかった。勝たなきゃ意味がないし、次また呼ばれるように頑張りたい」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
―トップ下で先発したが?
「自分の位置が高すぎたので、もっと低い位置でボールをもらって、前に出ていければよかった。FWの近くにだれもいなくて孤立していた。FWの近い位置でプレーしようと思ったけど……。相手はフィールドを広く使う感じで、一人ひとりの距離が遠くなった。勝ちたかったけど、早い時間に先制されて追い付いたのは最低限の結果だと思う」
―この形は練習していた?
「練習ではやっていなかったけど、昨日(監督から)少し言われていた。チームでも2、3試合やっているし、イメージ的には問題なかった。トップ下のプレーというのをもう少し頭を使ってやれれば。試合の流れを呼んでやれたらよかった。うちにもチャンスがあったし、こういう試合に勝っていれば、もう一つ上(のレベル)に行けたと思う」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―中盤の構成を変えたが?
「相手の出方をスカウティングで分析して、監督がそう判断したんだと思う。僕らも直前までだれが出るか分からなかった」
―15番(ゲインリフ)が自由に動いてだれもマークに付けなかった?
「だれかにマークを付けるシステムではないし、ボランチなりDFラインなりが声を掛け合ってやればよかった。全体的に前半から間延びして、相手に自由に前を向かせすぎた。アウェーだから引くというわけではないけど、ディフェンスが始まるところで、左右上下で相手にスペースを与えない形でスタートさせないといけない」
―アウェーで勝ち点1は満足?
「満足はしていないし、勝ち点3を取るために来たけど、まだ2試合が終わっただけ」
―相手の勢いに押されたのはアウェーに慣れていない若手が多かったから?
「今日出ていたメンバーはクラブでビッグゲームもしている。前回よりはアウェー感を感じなかった。自分たちの特長を出すサッカーができればよかった。攻め急ぎすぎたし、最後は雑になっていた。もう少しコントロールしないといけない」

●MF阿部勇樹(レスター・シティ)
―先発はいつ分かった?
「今日のミーティングで言われた」
―バイタルエリアを相手に使われた?
「15番(ゲインリフ)がフリーになっていた。ちょっと下がって縦の関係だった」
―前半途中からアンカーに下がったが?
「途中でベンチから指示が来た。『前に上がっていけ』と言われたけど、15番がずっといたので……。守備でのボールの取りどころ、周りとの呼吸のところでうまく試合に入り切れなかった。ボランチの7番(ハイダロフ)と9番(アフメドフ)がドリブルで仕掛けてきて、取りどころがなかった」
―今日は誕生日だったが?
「前は早く年を取りたいと思っていたけど、最近は誕生日が来てもうれしくないから(苦笑)。うまくやれてたらもっとよかった。メンバーが変わった中でもやっていかないといけない。どんな緊急事態でもやっていかないと」

●DF今野泰幸(F東京)
「前半から、自分たちがボールを持ったときの形に入ればやれる手応えはあったし、チャンスにつなげられる自信はあった。相手のペースにはまるんじゃなくて、自分たちが主導権を握って、90分のうちの長い間でリズムをつくれればやれる自信は前半からあった。逆転はできなかったけど、1点は取れた」
―アウェーで1ー1という結果は?
「正直、勝ちたかったし、1失点もしたくなかった。早い時間の失点をアウェーでするとかなりきつくなるので、失点はしたくなかったし、逆転できるチャンスはあった。できれば勝ち点3を取って帰りたかったが、負けて帰るよりはよかった」
―長谷部のトップ下はどうだった?
「前半の立ち上がり、マイボールになってもあまりいいリズムでボールを回せなかったけど、そういう影響があったのかどうかは分からないし、相手の勢いもあったので判断はできない。ただ、もう少し自分たちで動きながら、回しながらボールを運べればよかったかなと思う」
―なかなか相手の攻撃を止められなかったが?
「技術も高く、前に人数をかけてきて、バイタルも結構使われたし、苦しい対応だった」
―後ろからバイタルの対応を見ての印象は?
「サイドで結構押し込まれたことでバイタルが結構空いてしまったけど、最後に跳ね返していた。バイタルは確かに使われたけど、最後は体を張って守れていたのでそこまで悪くはなかったと思う。アウェーだし、相手の勢いもすごかったので」
―芝の影響は?
「ロングキックが浮いて、思ってもみないところに飛んだ」

●DF内田篤人(シャルケ04)
―選手が変わった中での試合だったが?
「人は変わるけど、監督は試合に使う人、使わない人に関係なく、コンセプトをチーム全体に広めようとしている。個人の特徴が変わるだけで、そんなに変わらないと思う」
―同点ゴールのアシストは岡崎が見えていた?
「GKの出れないところに入れようと思った。チュンさん(李忠成)もいたかな」
―失点シーンは?
「中に行こうか、岡ちゃん(岡崎)に任せようか迷った。自分の足に当たって変なボールになった分、難しいボールになった」
―苦しい試合だったが?
「アウェーでやるとこうなる。ヒヤヒヤする場面もある。こんなもんと言ったらこんなもんだけど、もっとよくなる。いつもコンセプトどおりにできると思ったら大間違い。できない中で、サイドを使われても最後は中を固めて。1失点したけど、後半はゼロに抑えて同点に追い付いた」
―アウェーでの勝ち点1を前向きにとらえている?
「前向きも後ろ向きも考えていない。終わったものは終わったもの」
―課題が出たことがよかった?
「韓国戦の3-0でも課題はあった。皆さん、課題が好きでしょ? 若いチームだからもっともっとよくなる。キヨ(清武)とか(吉田)麻也とか俺より(年齢が)下だから。最後は体を張って防げた。そこがドイツに行って学びたかったところだから」
―2回ぐらいシュートブロックがあった。
「足が出るようになった。あれができなかったので、僕は。ギリギリのところで足が出てくるのはいいこと」
―2年前の試合は体調不良で出られずに悔しい思いもした。
「そうだね。今日は引き分けだけど。皆さん、前を向いて行きましょうよ」

(取材・文 西山紘平)

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