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ジオゴの決勝点で札幌が昇格圏の2位に浮上、栃木との上位対決制す

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[9.11 J2第27節 札幌1-0栃木 札幌厚別]

 コンサドーレ札幌が上位対決を制し、ついに昇格圏に浮上した。前半5分のFWジオゴの先制点を守り抜き、2位栃木SCに1-0で競り勝ち、5位から一気に2位に順位を上げた。一方の栃木は4試合ぶりの黒星。3戦勝利なし(2分1敗)となり、昇格圏外の4位に後退した。

 1万110人の観衆が詰めかけた“聖地”札幌厚別公園競技場で、4年ぶりのJ1復帰へ前進する大きな勝ち点3を手にした。「上位との戦いということで気持ちが入っていたし、しっかり準備していた。その準備が結果に表れてよかった」。MF宮澤裕樹が試合後のインタビューで胸を張ると、殊勲のジオゴは「サポーターが12番目の選手として戦ってくれたおかげで勝つことができた」と、サポーターの後押しに感謝した。

 開始早々にFW近藤祐介がミドルシュートを狙うなど立ち上がりから勢いよく攻め込んだ。栃木に息を付かせる間もない電光石火の先制点。前半5分、DF岩沼俊介の左FKにジオゴが飛び込み、頭で押し込み、ゴールネットを揺らした。

 中盤の要であるMFパウリーニョが右腓骨骨折の重傷を負い、全治2ヵ月と診断された栃木はMF西澤代志也とMF小野寺達也がダブルボランチを組んだが、なかなか中盤でボールを奪えず、苦しい展開が続いた。

 栃木は前半11分、左CKからFWリカルド・ロボがシュートを放つが、ゴール上へ。同21分には右サイドを抜け出したFW崔根植の折り返しにロボが合わせるもGKが好セーブ。徐々にリズムをつかんでいくが、札幌の粘り強い守備に阻まれた。

 後半開始から小野寺に代えてMF河原和寿を投入し、MF高木和正をボランチに下げた栃木。同点ゴールを目指し、攻勢を強めるが、1点が遠い。後半23分、MF水沼宏太の右クロスに合わせたロボのシュートはGKの正面。ロスタイムには水沼の強烈なミドルシュートがGKの手をかすめてポストを直撃し、ゴール前にこぼれる。両チームの選手が入り乱れた混戦からDF高木純平がゴールラインぎりぎりでかき出すなど、札幌が最後のところで1点を死守した。

 ロスタイム6分を含め、1-0で逃げ切った札幌が上位対決を制し、2連勝。最近10試合で8勝2敗とハイペースで勝ち点3を積み上げ、足踏みする上位陣を尻目に、ついに昇格圏の2位に浮上した。「うれしいけど、試合はまだまだ続く。気を引き締めてやりたい」と宮澤。勝ち点43に伸ばし、首位・F東京とは勝ち点2差の札幌だが、3位徳島、4位栃木とは勝ち点1差。5位千葉とも同2差、6位鳥栖とも同3差と大混戦は続いている。J2は残り14試合。まだまだ昇格争いの行方からは目が離せない。

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