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足踏み続く名古屋、同点弾の闘莉王「大したサッカーはしてない」

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[9.18 J1第26節 鹿島1-1名古屋 カシマ]

 チームの危機を救ったのは、やはりこの男だった。名古屋グランパスはDF田中マルクス闘莉王の同点ゴールで1-1ドロー。シュート数は12本対20本。終始、守勢を強いられ、後半32分に先制点を許すなど敗色が強まる中、背番号4が起死回生の同点弾を叩き込んだ。

 後半37分、左CKのセカンドボールを拾って、もう一度左サイドに展開。FW小川佳純のクロスに合わせたFWケネディのヘディングシュートは右ポストに弾かれたが、跳ね返りをMF金崎夢生がシュートし、DFに当たったこぼれ球を闘莉王が頭で押し込んだ。

「たまたま。こぼれたところがよかった」。値千金の同点弾にも闘莉王の表情は冴えない。「勝ちたかった。でも、大したサッカーはしてなかったので。いつもここ(カシマ)で試合をやるのはやりづらさがある。勝ち点1を持って帰れることに喜びを持った方がいい」。苦しんだ末に手にした勝ち点1。負けなかったこと、連敗しなかったことをプラスに捉えるしかない。

 前節の柏戦(1-2)はFW玉田圭司の直接FKで先制しながら後半に逆転負け。「前回、情けない負け方をした。自分たちで守りに入って、サッカーをしようとしなかった罰として負けた。それを反省して、勝ちたかったけど、今日も勝てなかった」。首位・G大阪も引き分けたため、残り8試合で勝ち点差は4のまま。結果として“傷口”は小さいが、終始鹿島に押し込まれた試合内容には不安も募る。

「まだ納得できる試合じゃない。もうちょい楽しいサッカーを目指して、自分たちが満足できるようなサッカーを目標にして、残り試合がんばっていきたい」。2試合連続で勝ち点3を逃し、最近6試合は2勝2分2敗と足踏みが続く。次節23日はホーム神戸戦。10月2日のアウェー清水戦を挟み、同15日にはホームでG大阪との直接対決が控えている。「次はホームで戦えるから。内容も詰めないといけないし、結果にこだわりたい」と玉田。連覇への道のりは、ここからが正念場だ。

(取材・文 西山紘平)

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