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C大阪、今季最多6発勝利でACLに弾み、播戸「今日の勝利を勢いに勝ち上がりたい」

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[9.23 J1第27節 C大阪6-0山形 金鳥スタ]

 セレッソ大阪が今季最多の6得点を奪って6-0で山形を下し、キンチョウスタジアムでの今季初勝利を挙げた。21日のU-22日本代表のマレーシア戦で負傷したMF清武弘嗣は欠場したが、FW播戸竜二、DF藤本康太、MF扇原貴宏らのゴールで圧勝。ACLを含めて公式戦5戦負けなし(4勝1分)とし、27日にアウェーで行われるACL準々決勝第2戦・全北現代戦(韓国)に弾みをつけた。

 U-22日本代表組からはMF扇原貴宏がボランチで先発。MF山口蛍と清武はスタンドで観戦した。立ち上がり、山形の組織的なプレスに苦しみ、思うような攻撃を組み立てられなかったC大阪。反対にロングボールでピンチを迎える場面もあったが、綺麗な形で崩して先制点を奪った。

 前半24分、左サイドで細かくパス交換しながらボールを運び、MFファビオ・ロペスの落としをMFキム・ボギョンが技ありのループパス。これにファビオ・ロペスが抜け出し、左足ダイレクトで中央へ。ボールはファーサイドへ転がり、FW播戸竜二が走り込んで右足で押し込んだ。

「左サイドを全員でいい崩しをしてくれた。僕も関わりたかったけど、最後の所で勝負やと思って、真ん中で待っていた。その通りにボールが来た」。試合後のヒーローインタビューで播戸が声を弾ませたが、途中出場でハットトリックを決めるなど好調のベテランFWが、仲間のお膳立てから今季9得点目を決めて1-0とした。

 C大阪はこれで一気にリズムに乗る。前半27分、MF倉田秋がドリブルで仕掛けてシュート。これは相手に当たり、CKに逃げられたが、これが追加点につながった。同28分の左CKの場面、左SBで2試合連続で先発したDF尾亦弘友希が速いボールを入れる。中央で2試合連続先発を果たしたDF藤本康太が豪快なヘディングで今季初ゴールを決め、2-0とリードを広げた。

 後半に入ってもC大阪は攻撃の手を緩めない。開始1分には右サイドでFKを獲得。DF酒本憲幸のキックに、ニアサイドでDF藤本康太が飛び込んだ。藤本に当たったようにも見えたが、酒本のキックが直接入って3-0に。さらにその3分後、中央をパスワークで崩し、最後はMF扇原貴宏がMF倉田秋からのスルーパスをPA内左で受けて左足を一閃。U-22日本代表でも初先発を果たすなど成長著しい19歳の今季2得点目で、4-0と試合をほぼ決めた。

 その後もC大阪は圧倒的な攻撃力を発揮。後半40分には相手のミスからボールを奪ったMFファビオ・ロペスが今夏に加入後初ゴールを決め、さらに同42分には途中出場のMF大竹洋平がPA内で倒されてPKを獲得。これを自ら決めて今夏にFC東京から加入後、こちらも初ゴールを奪って6-0の大量点に貢献した。

 清武、扇原、山口のU-22代表勢が不在だった18日の大宮戦は公式戦18試合ぶりの無得点で0-0に終わったが、今季最多得点と攻撃陣が爆発。守備面も10日の広島戦で4失点、14日のACL全北現代戦で3失点と崩壊していたが、2試合連続の無失点を成し遂げた。

 27日のACL現北現代戦を前に、完全に好守の歯車が噛み合ってきた。中3日と厳しい日程となるが、大量得点のおかげでこの日はDF茂庭照幸、MFキム・ボギョン、MF倉田秋と好守のキーマンを途中交代させ、少しながら休ませることができた。これも少なからずプラス材料となるだろう。

 今季初ゴールを決めた藤本は「攻撃陣も爆発したし、守備は失点0で抑えられた。勢いに乗ってACLに行ける。引き分け以上でベスト4が決まるけど、アウェーでもしっかりと勝ってベスト4に行きたい」と宣言。播戸も「この試合はセレッソにとっては大事な試合。今日の勝利を勢いに勝ち上がりたい」と意気込んだ。第1戦を4-3で勝っているとはいえ、気の抜けないアウェー決戦。この勢いですべてを跳ね返し、勝利をつかむつもりだ。

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