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[MOM482]広島MF川辺駿(1年、広島ユース)_主役候補が見せた絶大な存在感

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[10.4 山口国体少年男子準々決勝 愛知4-4(PK3-5)広島 山口きらら博記念公園]

 高円宮杯プレミアリーグウエストで首位を独走するサンフレッチェ広島ユースの1年生ゲームメーカーの実力は「ホンモノ」だった。愛知との強豪対決で広島のU-16日本代表MF川辺駿(広島ユース)は1-0の5分にFW越智大和のゴールをアシストすると、21分にも越智のゴールを演出。そして3-3に追いつかれてからはプレミアリーグでも6ゴールを決めて証明している点取り屋としての能力を発揮する。

 後半23分、川辺は右サイドでのターンから相手のマークを外すと、PA角から右足を一閃。本人も「びっくりした」という一撃は弾丸ライナーで逆サイドのゴールネットへと突き刺さった。突き放しては追いつれるという試合展開だったが、川辺は乱れのない技術を駆使したゲームメーカー役として、そしてフィニッシャー役としても違いを見せつけた。

「自分で決着をつけようと思った」と話す川辺は、正確なパスを散しつつ、自ら仕掛けて決定的な一撃も放った。そして延長戦では相手DFの逆を取りながら自陣からPAまでドリブルで突き進むなど、その存在感は際立っていた。普段は2歳年上の選手たちと対峙していることもあり、「この(U-16年代)の中ではやらないといけない」と高い意識を持って試合に臨んでいるMFは自らの足で試合を決めることこそできなかったが、それでも攻守の中心として勝利に大きく貢献した。
 
 強豪・広島ユースにとっても欠かせない存在の川辺は国体初戦前日の2日にプレミアリーグ東福岡戦に先発して4-1の勝利に貢献し、大会最終日の3日後に行われる立正大淞南戦も先発出場が濃厚だ。体力的にタフな戦いが続くが「歴史を変えたい。(疲れは)大丈夫です」。2位に勝ち点5差をつけて首位を快走しているプレミアリーグ制覇の前に、まずは広島県選抜として日本一まで駆け抜ける。
 
(取材・文 吉田太郎)

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