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[選手権予選]北陸が全国大会出場1番乗り!延長戦制し、20年ぶりの全国へ:福井

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[10.8 全国高校選手権福井県大会決勝 北陸1-0福井商 テクノポート福井]

 北陸が選手権出場一番乗り!! 12月30日に開幕する第90回全国高校サッカー選手権の出場権を懸けた福井県大会決勝が8日にテクノポート福井スタジアムで行われ、北陸が延長戦の末、1-0で福井商を下して1991年度以来20年ぶり3回目の全国大会出場を決めた。

 序盤からテンポの良いパスワークをベースにドリブル突破と縦に抜けるスピードをアクセントとする北陸が主導権を握ったが、2人の長身CBが壁のように立ちはだかる福井商の守備を崩しきれなかった。前半に決定機を逃すと、後半は相手のカウンターに苦しんだ。また北陸は後半21分に度々ドリブルでチャンスメークをしていた左FW飯田昴大(2年)が足を攣らして交代。バリエーションが減った攻撃のトーンダウンは否めなかった。

 逆に福井商は「ずっとどちらかのペースということはないと思っていた。運動量には自信があったので、後半になれば優位になるのではという思いがあった」と堀川靖弘監督が話したように、互角の打ち合いに持ち込んでいった。終盤は両チームとも足を攣らせる選手が続出。80分で決着がつかずに延長戦となると、チャンスの作り合いというよりは、決定力勝負のシーソーゲームとなった。

 延長前半は北陸が相手守備ラインの裏を積極的に狙って攻勢に出たが、福井商の主将を務める長身DF野瀬司(3年)にことごとく跳ね返された。そして、延長後半に入ると福井商が先にチャンスをつかみ、左サイドからバイタルエリアへ入れたパスを相手のDFライン裏へつなぐと、巧みに抜け出したFW前田隼(3年)がシュートを打ってゴールネットを揺らした。しかし、オフサイドの判定で得点は認められない。すると延長後半5分、今度は北陸がチャンスを迎えた。トップ下のMF南坂友輝(2年)が体を投げ出して得たセットプレーの好機から、主将の坪田卓郎(3年)が惜しい直接FKを放って会場を沸かせた。そして続けざまの右CKから相手ゴール前で混戦になると、最後は坪田とボランチを組む姉崎翼(2年)が力強くゴールへ蹴り込み、死闘に終止符を打った。

 福井商は野瀬が足を攣らせながらも前線に残ってパワープレーを仕掛けたが実らず、北陸が1-0で逃げ切った。決勝点を決めた姉崎は試合後、「絶対にボクのところへ転がってくると思っていたので準備はできていた。入った瞬間は鳥肌が立った」と、込み上げる興奮を抑えながら喜びを語った。北陸は福井県代表として全国大会に出場する。

(取材・文 平野貴也)
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