[10.12 天皇杯2回戦 鹿島2-0筑波大 カシマ]

　前回王者の鹿島アントラーズは、FW田代有三とFW大迫勇也の2トップのゴールにより2-0で勝った。

　田代は「(自分の学生時代も同じ気持ちだったし)筑波がやってやろうという気持ちでくると思っていた。高いモチベーションをもってやれたと思うし、(鹿島は)相手のそういう気持ちを跳ね除けて上にいかないといけないチーム。きょうはいい結果だった」。打倒Jクラブを狙って挑みかかってきた筑波大は、立ち上がりから持ち前の技術を最大限に活かして攻めてきた。鹿島のプレッシャーを外して中央から仕掛けてきたが、王者は慌てない。危険ではない地域では相手にパス回しをさせておいて、ラストパスの前の段階でボールを奪って決定的な形をつくらせなかった。

　筑波大の司令塔であるMF八反田康平も「向こうはしたたかというか、決定的な崩しができなかった。1対1の身体の強さもそうだし、ボールを奪ったらサイドへ開いてしっかりとキープしてくる。そして大迫がああいうところ(ゴールから遠い位置から仕掛けて)から決めるのはプロのすごさ」と悔しがっていたが、相手に決定的な仕事をさせずにチャンスで確実に相手を仕留める鹿島の快勝だった。

　MF遠藤康の縦パスからDFのマークを受けながらもドリブルで持ち込みシュートを決めた大迫はこれで公式戦3戦連発。それでも「大学生相手だし、(取って)当然と言う感じだった。1点では足りないです」と反省していたFWは「次、Jでしっかりと勝つことが大事」と語り、今後の戦いを見据えていた。　　

(取材・文　吉田太郎)

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