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背水の名古屋がG大阪との決戦に4発快勝!!ダニルソンは累積警告8枚に…

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[10.15 J1第29節 名古屋4-1G大阪 瑞穂陸]

 背水の覚悟で臨んだ名古屋グランパスが大一番を制した。勝ち点4差で追う首位・G大阪との直接対決はMF中村直志とMF藤本淳吾がそれぞれ2得点を決め、4-1の快勝。勝ち点差を1に縮め、暫定2位に浮上した。

「負けたら優勝はないという気持ちで、この試合に集中して入った」。試合後のインタビューで中村が話したとおり、名古屋の選手たちはこの一戦にすべてを懸けていた。負ければ残り5試合で勝ち点差は7に開く崖っ縁の一戦。自分たちを追い込み、見事に勝ち点3をつかんだ。「これに勝って(勝ち点)1差になって、また面白くなる。チャンスだと思うので、しっかりつかめるようにしたい」と藤本。逆転でのリーグ連覇へ、王者が勢い付く1勝となったのは間違いない。

 前半11分、前線で粘ったFW玉田圭司のラストパスから中村が先制点。幸先良くリードを奪ったが、同25分にFWイ・グノの個人技から最後はMF明神智和に同点ゴールを決められた。一進一退の首位攻防戦。試合の流れを大きく引き寄せたのが藤本の圧巻ゴールだった。

 後半4分の右CK。キッカーを務めた藤本は、ニアサイドを空け、DF増川隆洋の背後にいたGK藤ヶ谷陽介のポジショニングを見逃さなかった。「ニアが空いていたので、思い切って狙ってみようかなと。入って良かった」。左足で巻いたボールはゴール前の密集を抜け、狙いどおりニアサイドからゴールマウスに吸い込まれた。G大阪の選手は増川がGK藤ヶ谷の動きを妨害していたと抗議するが、主審はゴールの判定。藤本の「直接CK」によるゴールが貴重な勝ち越しゴールとなり、一気にG大阪をたたみかけた。

 後半23分、ドリブルで持ち込んだ中村がPA外から右足を一閃。ブレ球のボールはゴール前で急激に落下し、ゴール右下隅に突き刺さった。同39分にはカウンターから玉田のラストパスを藤本が右足で押し込み、4-1とダメを押した。

 最高の形で上位決戦を制した名古屋だが、不安材料もある。この日、警告を受けたMFダニルソンは累積8枚目。22日の大宮戦、11月3日のC大阪戦の2試合が出場停止となる。藤本も累積7枚となり、2試合出場停止にリーチ。他にもMF小川佳純、DF阿部翔平、DF田中隼磨、DF増川隆洋、MFブルザノビッチが累積3枚となっている。チームの総合力が問われる残り5試合。まずは中盤の要であるダニルソンを欠く目先の2試合が、連覇への最大の関門となりそうだ。

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