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2度の大怪我を乗り越え大屋が約2年ぶり出場も、神戸は“ショックなPK”で鹿島とドロー

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[10.22 J1第30節 鹿島1-1神戸 カシマ]

 ヴィッセル神戸はFWポポのゴールで先制したものの、PKで追いつかれると1-1で引き分けた。6試合ぶりの勝利を飾ることはできず、2戦連続のドローとなったが和田昌裕監督は「自信を持ってやれていた」と手応えがあったことを強調した。

 この日の神戸は、前節でDF相馬崇人が負傷交代した影響で、左SBでは茂木弘人が先発出場。また中盤ではMF大屋翼が約2年ぶりとなる先発を果たし、MF松岡亮輔とダブルボランチを組んだ。09年9月には左ひざ前十字じん帯損傷で全治約8ヵ月、10年5月に再び同箇所を痛めて手術を行い、全治9ヵ月の負傷を負った。しかし、今節で「思いっきりだけが取り柄ですから」と話す指揮官が先発へ抜擢。2度の大怪我を乗り越えたMFがピッチに戻ってきた。

 序盤から相手のミスを突き、再三チャンスを演出。前半立ち上がりには、中盤でMFボッティ、MF朴康造とつないで、最後はポポが右足でミドルシュート。これはGKに阻まれた。その後もポポとボッティが積極的にシュートを放ち、相手ゴールを脅かした。しかし得点を奪うことはできずに、0-0で前半を折り返した。

 後半立ち上がり直後には、カウンターからピンチを迎えるも、相手のシュートミスもあり、なんとか無失点のまま耐え続ける。すると後半9分、中盤からの波状攻撃。吉田からのパスに最後は右サイドへ走り込んだポポが右足シュート。ポポの今季3点目で神戸が先制に成功した。

 このゴールを守りきりたい神戸だったが、まさかの形で同点に追いつかれてしまう。後半18分、相手PA外右でFKを献上。MF野沢拓也の蹴り込んだボールに、PA内でDF茂木弘人とFW田代有三が競り合う。もつれ合い、ともにピッチへ倒れこむと、このプレーで茂木がイエローカード。PKを献上してしまった。これを野沢に決められ、1-1。その後も2度目のリードを奪おうと積極的に攻め込んだが、ゴールはならず。勝ち点1を手にするに留まった。

 試合後のテレビインタビューで和田監督は「前半は0-0でいってと考えていたら、本当にそのままいった。よく選手たちはしのいでくれた。良い形でゴールも取れたが、それだけにPKはショック」と試合を振り返った。

 この日の試合で降格圏の16位・浦和が勝利して15位へ浮上。勝ち点を32に伸ばしたため、残留争いは混沌としてきた。勝ち点37に伸ばした神戸と、浦和との勝ち点差は5差に詰まり、暫定16位・甲府との勝ち点は7差となっている。今季も残るは4試合。次節では降格へ後がない山形と対戦する。死にもの狂いで向かってくる相手を前に、残留を確実にするためにも勝ち点を手にしたい。

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