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浦和守備陣、俊輔→“4トップ”の猛攻を封じる。「よく追加点を与えなかったなと思う」

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[10.22 J1第30節 横浜FM1-2浦和 日産ス]
 リーグ戦6試合ぶりに得点し、安堵の表情も見せた浦和レッズ攻撃陣。しかし、守備陣の頑張りなしには、この日の勝利はなかった。横浜FMは終盤、FW大黒将志、FW小野裕二に加え、DFキム・クナン、DF栗原勇蔵と前線を“4トップ”にし、MF中村俊輔の高精度のロングボールから猛攻を仕掛けてきたが、一丸となって何とか跳ね返した。
「きつかったですね。中村選手は日本で1番うまい選手。嫌なボールが飛んでくるだろうと予想していた。両サイドから10本以上のFKを浴びて、よく追加点を与えなかったなと思う。最後までみんな体を張って守れたのが良かった」
 GK加藤順大がこう振り返ったように、次から次へと俊輔に放り込まれた。そのたびに元日本代表DF永田充とU-22日本代表DF濱田水輝のCBコンビを含めたDFラインが連携し、辛抱強く跳ね返した。後半44分には元日本代表DF坪井慶介も投入。“CB3人衆”が中心となり、ロスタイムの4分間も含めて集中を切らさずに戦い抜いた。
 濱田は「充さんや最後は坪井さん、そして啓太(鈴木)さんとかチーム全員で守れた。一人が寄せたら、一人が拾ってと、連携してやれた。危ないところもありましたけど、運も実力のうち。とにかく良い連携で守れました」と充実の表情を浮かべた。
 開始4分に、ミドルシュートの跳ね返りを拾われて失点したが、それ以外はあまり崩されるシーンはなかった。相手が引いて守ったこともあるが、自信につながる守備ができたという。濱田は「失点の場面も含め、1回も崩されていない。最後のパワープレーは苦戦したけど、崩されて失点していない。1失点は残念ですけど、自信につながると思う」と力説した。MF山田直輝も「今日は後ろがしっかり守ってくれた。感謝したい」と守備陣を賛えた。
「次はタイトルがかかっているので、絶対に優勝したいですね。優勝して、残留するのがベスト。今日は1失点したけど、次は失点0で終わりたい」と濱田はさらなる守備の強化を目標に掲げた。守備が安定すれば、個人能力が高い選手が揃っている攻撃陣が、より力を発揮できる可能性がある。29日のナビスコ杯決勝も、その先の残留がかかるリーグ戦でも、完封でチームを支えたいところだ。
(取材・文 近藤安弘)

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