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横浜FMは逆転負けで優勝が絶望的に。栗原「今は本当に守れないし、追加点も取れない」

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[10.22 J1第30節 横浜FM1-2浦和 日産ス]
 横浜F・マリノスは悔しい逆転負けで、9月10日の福岡戦勝利以降5試合連続で白星から見放された。開始4分、FW渡邉千真の積極的なミドルシュートからFW大黒将志の先制点が生まれたが、PKのこぼれ球とリスタートからのカウンターで2失点。首位の柏と勝ち点差が10となり、残り4試合での優勝の望みがほぼ絶たれてしまった。
「以前だったら先制点を取ったら、守り切れる自信があった。カウンターから2点目が取れるパターンもあった。今は本当に守れないし、追加点も取れない。本当に執念みたいなものを出さないといけない」
 DF栗原勇蔵が声を振り絞った。一時は現在リーグ最少失点の仙台と競るように横浜FMも堅守を発揮し、先制して逃げきる試合運びができていたが、最近はそれができていない。これでリーグ戦5試合連続失点。追加点も奪えない。終盤、FW大黒将志、FW小野裕二、DFキム・クナン、DF栗原勇蔵を前線に残した“4トップ”を形成。この日、J1通算200試合出場を果たしたMF中村俊輔のロングボールからゴールを狙ったが、こじ開けることは出来なかった。
 1-0の後半5分のPKのこぼれ球から決められた同点弾が、流れを変える失点となった。浦和MF山田直輝をDF小林祐三が倒したと判定されたものだが、山田直は「押されはしましたけど、PK取ってもらえるならラッキーだなと思った。堀さんの勝負運というか、そういうのもあるんじゃないかなと思います」と振り返っており、微妙な判定だった。この日は運にも見放された形だ。
 このPKでは、山田直のキックをGK飯倉がファインセーブしたが、こぼれ球をMF原口元気に押し込まれた。木村監督は「一気に流れを変える選手がほしい。きょうはそれがレフェリーだった」と判定に不満を漏らしたが、栗原は「審判どうこうじゃなく、うちのチームの問題のほうがデカイ」。飯倉は「あそこが流れが変わるタイミングだった。そこで決められたから負けた。自分の力不足です」と完全に弾ききれなかったことを悔しがった。
 勝ち点52で順位は4位を守ったが、5位の仙台とは1差となった。今後はACL出場権が得られる3位以内が現実的な目標になるといえる。だが、3位の名古屋とも勝ち点7差と簡単ではない。栗原は「あと4試合残っている。切り替えて、諦めずに戦いたい。4勝できるように切り替えたい」。幸い、名古屋とは11月19日に直接対決を残している。ACL出場権は獲りたいところだ。
(取材・文 近藤安弘)

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