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首位の柏が4-0完封で新潟を撃破。今季初の4連勝でACL出場権獲得&優勝に前進!

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[11.3 J1第31節 柏4-0新潟 柏]

 J1第31節が各地で行われ、日立柏サッカー場では首位の柏レイソルアルビレックス新潟が対戦した。ともに3連勝中と好調同士の対戦だったが、柏がMFレアンドロ・ドミンゲスの2ゴール、MFジョルジ・ワグネルの1ゴールと助っ人コンビの活躍などで4-0勝利。今季初の4連勝をつかんで首位をキープした。柏は3位以内が確定し、来年のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権を手に入れた。

 柏はMF栗澤僚一が出場停止だったが、広島戦を欠場したMFレアンドロ・ドミンゲス、DF近藤直也が先発復帰。システムは4-4-2でGKは菅野孝憲、DFラインは右から酒井宏樹、増嶋竜也、近藤直也、橋本和。ダブルボランチは茨田陽生と大谷秀和が組み、右MFはレアンドロ・ドミンゲス、左MFはジョルジ・ワグネルが入った。2トップは工藤壮人と北嶋秀朗が組んだ。

 対する新潟はMF菊地直哉が出場停止明けで先発復帰したが、FWミシェウを出場停止で欠いた。システムは4-3-3-でGKは武田洋平、DFラインは右から内田潤、鈴木大輔、千葉和彦、酒井高徳。中盤はアンカーに小林慶行が入り、その前に菊地直哉と本間勲が構えた。前線はブルーノ・ロペスを中央に右に田中亜土夢、左にチョ・ヨンチョルが入った。

 開始8分、柏が先制点を奪った。工藤壮人が千葉からボールを奪い、ゴールまでやや距離があった中、ドリブルで突進。PA内で千葉にスライディングで倒されてPKを獲得。これを司令塔のレアンドロ・ドミンゲスがきっりちと決めて1-0リードに導いた。

 新潟は失点するまでは互角に渡り合っていたが、完全に柏に主導権を握られた。田中とチョの両サイドを使って攻めようとするが、センターフォワードのブルーノにうまくボールを入れられず。また入れてもうまくキープできないため、攻撃が連動しなかった。

 そんな中、柏が連続してチャンスを作った。前半17分、ワグネルのパスから工藤がPA内中央でシュート。同19分にはレアンドロの短めのクロスで工藤がトラップから右足で狙った。同20分にはワグネル、北嶋とつないでPA内左から工藤が右足シュート。同23分には酒井の右クロスに工藤がファーサイドで頭を合わせたが、ジャストミートできなかった。これは、いずれも決められなかったが、前半34分に助っ人コンビの“ホットライン”で追加点を奪った。

 敵陣中央付近で工藤がジョルジ・ワグネルにつなぐと、ダイレクトで前線に浮き球パス。これにレアンドロ・ドミンゲスが反応。最初はゴールに背を向けた状態だったが、前を向き直してノートラップで右足シュート。インサイドできっちりとゴールネットを揺らし、2-0とリードを広げた。新潟はその後も盛り返すことができずに前半を折り返した。

 後半開始、新潟は流れを変えるため一気に2枚を入れ替えた。内田に代えてFW川又堅碁、小林に代えてMF三門雄大を投入した。システムを4-4-2に変え、菊地を右SBに、三門をボランチに配置転換。川又はブルーノと2トップを組ませた。

 しかし、新潟の思惑を柏が打ち砕いた。後半10分、左サイドを持ち上がった橋本和が左足で丁寧なクロス。これを中央でジョルジ・ワグネルがヘディングで沈め、3-0と突き放すことに成功した。

 その1分後、新潟はチャンスを迎える。中央から酒井が右の川又へスルーパス。右足のグラウンダーシュートはGK菅野の手をかすめて右に外れかけたが、チョが追いついてPA内左、角度のないところから左足シュート。1点を返すかと思われたが、これは不運にも左ポストに当ててしまった。

 その後も柏が主導権を握り続ける。新潟はチョが左サイドを仕掛けて何度か好機を作ったが、ゴールに結びつけることはできなかった。柏は後半26分、レアンドロのスルーパスに工藤がPA左に走り込んで左足でシュートを放ったが、GK武田にセーブされた。

 柏は後半33分、酒井に代えてDFパク・ドンヒョクを投入。パクはCBに入り、増嶋が右SBに回った。柏はさらに同36分、北嶋に代えてFW田中順也を投入した。新潟もその1分後にチョに代えてMF木暮郁哉を投入した。終盤も柏のリズムで進んだが、優勝のために1点でも得失点差を稼ぎたい柏は攻撃の手を緩めない。

 柏は後半43分にジョルジに代えてMF水野晃樹を投入したが、これがズバリと当たった。ロスタイムに突入した後半46分、左サイドを水野が得意のドリブルで仕掛けて左足でクロスを入れると、ファーサイドで工藤壮人が胸で落とし、これに田中順也が反応して押し込み4-0とするゴールを決めた。試合はそのまま柏が勝利し、4連勝で首位をしっかりキープした。

(取材・文 近藤安弘)

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