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ハーフナーの今季17点目で先制も、甲府は痛恨の逆転負け

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[11.3 J1第31節 甲府1-2横浜FM 中銀スタ]

 降格圏の16位ヴァンフォーレ甲府は日本代表FWハーフナー・マイクのゴールで先制するも、4位・横浜FMに1-2の逆転負けを喫した。後半41分まではリードしていたものの、わずか4分間で逆転されてしまった。勝利すれば、勝ち点2差の15位浦和を暫定ながら抜くことになり、プレッシャーをかけることができたが、その差を詰めることはできず。降格圏脱出はならなかった。

 先手を奪ったのは甲府だった。互いに譲らずに迎えた後半22分、カウンターから右サイドへ抜け出したMFパウリーニョがPAわずか手前でDF中澤佑二に倒されてFKを獲得。パウリーニョが蹴り込んだグラウンダーのボールは、横浜FMの壁に阻まれる。しかし、運良くこぼれたボールはゴール左でフリーのハーフナーの足元へ転がった。冷静に左足ダイレクトで蹴り込んだボールはゴールネットを揺らした。

 ハーフナーの得点ランクトップタイとなる今季17点目が先制点となり、甲府が1-0とリードを奪った。しかし後半41分、MF中村俊輔に右サイドからフリーでクロスを上げさせてしまうと、FW大黒将志に同点弾を決められた。さらに終了間際の44分には、左サイドから攻め込んできたFW小野裕二をDFダニエルがなんとかストップ。ゴールライン際で小野の前に体を入れ、転々とするボールをそのまま外に出そうとしたが、背後からDF栗原勇蔵にボールを奪われた。ゴール目前でのピンチにGK荒谷弘樹が飛び出すが、栗原が戻したボールをMF森谷賢太郎がシュート。無人のゴールへ蹴り込まれたボールがゴールネットを揺らした。そのまま試合は終了。痛恨のミスで1-2の逆転負けを喫した。

 この日は相手のミスを突き、序盤からチャンスをつくった。前半には、MF柏好文が右サイドから攻め込み、ミドルシュート。相手DFにクリアされたが、PA内から前線へパスを送ろうとした中澤の背後からFW片桐淳至がボールをかっさらい、右足シュート。決定的な場面だったが、サイドネットへ外れた。その後はなかなかチャンスをつくることはできず。ハーフナーのゴールで先制したが、終了間際にまさかの2失点を喫した。

 試合後のインタビューで佐久間悟監督は「非常にショックというか残念。勝機はカウンターやセットプレーからだと思っていた。それで(先制点が)取れていただけに、もったいない」と唇を噛みながらも、「人間ここから追い込まれて厳しい状況になったとき、どれだけできるかで真価が問われる」と力強く前を向いた。この後に行われる浦和の結果次第で状況は変わるが、とにかく残り3試合で、できる限りの勝ち点3を上乗せしていくしかない。

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