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3試合ぶり復帰のレアンドロが“悪夢”を払拭するPK弾など2得点、「次のチャンスでは必ず決めたいと思っていた」

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[11.3 J1第31節 柏4-0新潟 柏]

 司令塔がリベンジを果たし、4連勝をもたらした。3試合ぶりに先発復帰し、2得点を挙げて勝利に導いた柏レイソルのMFレアンドロ・ドミンゲスは「いつものように難しいゲームだったが、早い時間に点が取れて、追加点も取れた。大宮戦でPKを止められていたので、次のチャンスでは必ず決めたいと思っていた。勝利に貢献できてよかった」と喜んだ。

 前半6分、FW工藤壮人がハイボールの競り合いで新潟DF千葉和彦からボールを奪ってドリブル突進。PA内で千葉に倒されてPKを獲得した。キッカーを務めたのはレアンドロだった。同8分に、低く速いボールでゴール左下にキック。GK武田洋平に触られたが、何とか決めてみせた。「触られた? ゴールはゴールですから。大宮戦では少し中途半端な高さに蹴ってしまったので、気をつけた」とレアンドロは胸をなでおろした。

 1-3で敗れた9月25日の大宮戦でのPK失敗-。司令塔にとっては“ただの一度のミス”として片付けることができなかった。自らのゴールで1-2として迎えた後半22分、レアンドロはPKキッカーを務めたが、GK北野貴之に読まれてセーブされた。この試合に勝っていれば、柏は首位に浮上する状況だっただけに、悔しい思いをした。名手にとっては、これが今でも忘れられない。

 10月16日の山形戦に1-0で勝利して9試合ぶりに首位奪回を果たしたが、この試合、レアンドロは出場停止だった。自身が大宮戦でPKを決めていれば、もっと早く首位に返り咲き、優勝戦線が今よりも楽になったかもしれないと責任を感じていた。

 その山形戦に続き、10月22日の広島戦は怪我で欠場。この日の新潟戦が3試合ぶりの復帰だっただけに、気合が入っていた。先制PKを決めた後は、前半34分にMFジョルジ・ワグネルの浮き球パスから2-0とするゴールを決めた。ゴールに背を向けていたが、うまく前を向いてダイレクトでゴールに沈めるスーパープレーだった。背番号「10」は「ジョルジから良いボールが来た。体を反転させてGKを見てうまく蹴れた」と振り返った。

 この日の2ゴールで今季リーグ戦13得点とし、同じくこの日ゴールを決めたFW田中順也と共にチーム得点王に返り咲いた。“悪夢”を払拭した今、レアンドロにはさらなる爆発が期待される。「これからもチームのタイトルのために頑張りたい。勝つために1試合1試合やっていきたい。J1昇格初年度の優勝は初? 不可能なことはない」と背番号「10」。残り3試合。助っ人司令塔はフルスロットルで柏を優勝に導く。

(取材・文 近藤安弘)

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