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3位札幌は痛恨の敗戦で連勝ストップ…徳島の結果次第で昇格圏陥落

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[11.6 J2第34節 東京V2-1札幌 味スタ]

 J2第34節は6日、各地で10試合を行い、3位コンサドーレ札幌はアウェーで東京ヴェルディと対戦し、1-2で敗れた。東京Vは前半17分にFW阿部拓馬のゴールで先制すると、後半10分にもFW巻誠一郎が追加点。札幌は後半38分にMF砂川誠のゴールで1点を返したが、同点に追い付くことはできなかった。札幌の連勝は2で止まり、3試合ぶりの黒星。18時キックオフの徳島対愛媛の試合で徳島が引き分け以上なら4位に後退し、昇格圏から陥落する。

 東京Vは前節のF東京戦(1-1)から先発3人を変更。右SBにDF福田健介、中盤の右サイドにMFアポジが入り、左SBではDF吉田正樹が今季初出場初先発。F東京戦に左SBで先発したMF和田拓也はボランチに入った。
 2連勝中の札幌はFWジオゴがメンバー外となり、1トップから4-4-2にシステムを変更。FW近藤祐介とFW内村圭宏が2トップを組んだ。また、DF岩沼俊介が3試合ぶりに先発で左SBに入り、前節・熊本戦(3-0)で左SBを務めたMF高木純平が中盤の左サイドにポジションを上げた。
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 立ち上がりは札幌がセットプレーを中心にチャンスをつくった。前半11分、右FKからMF砂川誠が鋭いクロスをゴール前に入れるが、FW巻誠一郎が何とかクリア。同13分にも砂川が絶好の位置から直接FKを狙ったが、シュートはGKがキャッチした。

 東京Vも後半14分、相手CKのカウンターからチャンスをつくり、アポジが持ち込んで左足でミドルシュート。これは枠を捉え切れなかったが、同17分、先制に成功する。左クロスのセカンドボールをPA内で競り合った巻が粘り、DFのクリアミスを拾ったアポジがゴール前に折り返し、FW阿部拓馬が押し込んだ。阿部の2試合ぶり今季16点目で東京Vが均衡を破った。

 早い時間に同点に追い付きたい札幌だが、なかなか決定機をつくれない。前半44分、ゴール前混戦から砂川が右足でシュート。しかし、これもGKの好セーブに阻まれ、このプレーで獲得した右CKも近藤が頭で折り返したボールを最後は内村がヘディングで狙ったが、ゴール上に外れた。

 流れに乗れない札幌はポジションを入れ替え、リズムを変えようとした。高木純が左SBに下がり、岩沼がボランチ、MF宮澤裕樹が前線にポジションを上げる。近藤が左サイドに出て、2トップは内村と宮澤の組み合わせになった。

 しかし、前半はそのまま終了。後半開始から東京Vはアポジに代えてMF河野広貴を投入。すると、この交代策がずばり的中する。後半10分、大きなサイドチェンジから右サイドでボールを持った河野がドリブルで仕掛け、鋭い切り返しから左足でゴール前に折り返すと、巻が右足で合わせ、2-0と突き放した。

 札幌は後半15分に近藤に代えてFW上原慎也、同20分にDF日高拓磨に代えてMF岡本賢明をピッチに送り込む。MF河合竜二をリベロに下げる3バックにシステムを変更。右に高木純、左に岩沼が張り、ボランチに宮澤と砂川、トップ下に岡本が入り、前線では内村と上原が2トップを組んだ。

 攻撃的布陣で2点を追う札幌だが、ゴールが遠い。後半22分には内村のポストプレーからゴール前に走り込んだ砂川が決定機を迎えるが、左足のシュートはゴール右へ。同35分には岩沼に代えてFW横野純貴を投入し、最後のカードを切る。砂川が左サイドに出て岡本が中盤の低めに下がり、前線は横野、内村、上原の3トップになった。

 札幌のゴールへの執念が実ったのは後半38分。宮澤のスルーパスから右サイドを抜け出した岡本が折り返し、内村が粘ったこぼれ球を砂川が右足で蹴り込んだ。1-2と1点差に追い上げ、さらに攻勢を強めて東京Vを押し込んだが、あと一歩及ばず、痛恨の敗戦となった。

[写真]痛恨の敗戦に肩を落とす札幌の選手たち

(取材・文 西山紘平)

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