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[MOM506]桐生一MF金田理央(3年)_「誰より走る」MFが延長V弾!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.13 第90回全国高校選手権群馬大会決勝 前橋育英2-3(延長)桐生一 群馬県サッカー・ラグビー場]

「ゴールを決めたらパフォーマンスをすると決めていたのに、忘れちゃいました。自分が決勝ゴールを決めるなんて思っていなかった」。前橋育英の連覇を5でストップする延長V弾を決めたヒーロー、桐生一MF金田理央(3年)にとっては、決勝ゴールを決めた喜びよりもむしろ「まさか自分が」という驚きの方が大きかった。

 “意外な”ゴールが生まれたのは2-2の延長前半9分、桐生一はMF磯部亮太(3年)の右FKをファーサイドへ流れたMF池田稔樹(3年)が頭で中央へと折り返すサインプレー。これに後方から絶妙なタイミングで走りこんだ金田が左足を振り抜く。一度はGKに止められたものの、「跳ね返りも狙っていた」というMFは勢いそのままにセカンドボールへ反応し、左足ダイレクトで決勝ゴールを叩き込んだ。

 後半37分に左サイドからのラストパスでMF宮崎陽(3年)の同点ゴールをアシストするなど、キャプテンマークを巻いたゲーム主将はインパクト十分の決勝戦。クロスバー直撃の右足FKを放つなど攻撃面での印象が強かったが、特にその運動量が王者・前橋育英を苦しめた。カウンターから最前線へ飛び出すなどピッチのあらゆる局面に顔を出し、攻守両面でボールに絡み続ける。「誰より走るつもりだった」と振り返った金田は「(走ることは)全く苦じゃなかった」と100分間を戦い抜いた試合後も平然とした表情だった。

 前橋育英を打ち倒しての全国進出という目標を自らの足で勝ち取った金田。この日得た自信を過信することなく、初の全国選手権へつなげる。狙って大仕事をするよりも地道に走り続けること。「優勝したことに奢らないで一つひとつ勝つこと」と誓った金田が、全国でも誰にも負けずに走り抜く。 
(取材・文 吉田太郎)

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