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[MOM509]守山北FW中村陸(3年)_キャプテンは“スーパーポリバレント”

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[11.19 第90回全国高校選手権滋賀大会決勝 野洲1-3守山北 皇子山陸上競技場]

 長年越えられなかった野洲の壁。守山北が壁を打破した最大の要因はFW中村陸主将(3年)の活躍だった。これまではずっとCBとしてプレーしてきたが、高校総体予選での敗退後からFWとして練習。しかし、ここまで選手権予選で起用されたのはボランチとしてだった。FW起用を告げられたのは決勝のわずか3日前。「彼の持つポジティブな部分。前に出ていく姿勢を買った」という渡辺建一監督の決断が、功を奏す。

 試合開始からDF裏に入るボールに反応し、積極的に飛び込み続けた中村。前半31分にはGKとの1対1を外してしまうミスもあったが、「必ずボールがくると思って走り続けた。絶対に決めると思っていた」と仲間を信じ、後半も積極的にロングフィードに飛び込み続ける。

 その思いは結果に繋がる。後半14分には左サイドのスペースへ流れてからの突破で先制点をアシスト。17分にも、GKのファンブルをしっかり詰めて、勝ち越し弾を決めた。

 この日の活躍にも本人は「足元は決してうまくない」と話す。ただ、飛び出しやボールを読むセンスに長けており、「真ん中もサイドもできるので、どこがベストポジションか分かりません」というように、与えられたポジションをしっかりこなすことが出来る。

 渡辺監督が「彼が『負けないチームを』と声をかけたことで、まとまっていた」と讃えたように統率力も高い。そういった能力が買われ、去年、U-17関西地域選抜にも選出されたが、全国の舞台は今回が初めて。「(初めてなので)楽しみです。一戦一戦しっかり戦いたい」と意気込みを話した彼。今度はどのポジションから鋭い飛び出しを見せてくれるのか? 野洲を破った“スーパーポリバレント”の活躍に注目が集まる。

(取材・文 森田将義)

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