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古巣・浦和に恨み節?闘莉王「ガッカリ。前半で0-2なんて情けない」

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[12.3 J1第34節 新潟0-1名古屋 東北電ス]

 勝って柏が引き分け以下なら逆転優勝が決まる名古屋グランパスだが、選手は柏の得点経過を一切聞かされないまま、目の前の試合に集中していた。そんな中、DF田中マルクス闘莉王はハーフタイムにロッカールームでこっそりと浦和対柏の途中経過を聞いたという。

「ハーフタイムに聞いた時点でガッカリした。(浦和が)新潟ぐらいがんばってくれれば。前半で0-2なんて情けない」。そう冗談交じりに笑った闘莉王にとって、浦和は04年から09年まで所属していた古巣。逆転Vの“アシスト”を期待していたが、祈りは通じなかった。

「前半で優勝はないと思った」という闘莉王だが、「後半は自分たちのプライドのために戦った」と胸を張る。「最後まで勝利を目指して走り抜いた。こういう試合で引き分けたり、負けたりというのはよくあること。みんなを誇りに思うし、こういう名古屋は必ずまた優勝争いをすると思う」と力説した。

 昨季、“優勝請負人”としての期待を背に「ストイコビッチ監督を男にしたい」と宣言し、浦和から加入。ピッチ内外で存在感を発揮し、見事に初のリーグ制覇に導いた。連覇こそならなかったが、闘莉王の加入後、確実に名古屋のメンタリティーは変わった。「みんな本当にタフになった。これぐらいタフになったら、もう俺は必要ないんじゃないかな」。そう闘将に言わしめたことが名古屋の成長を証明していた。

(取材・文 西山紘平)

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