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[クラブW杯]シャビ「これからも歩みを止めない」、バルサ黄金時代の原動力

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[12.18 クラブW杯決勝 サントス0-4バルセロナ 横浜]

 世界に衝撃を与えた。南米王者を寄せ付けない完勝劇。ボール支配率は71%対29%、シュート数は16本対8本。バルセロナが、文句なしに世界一の称号を勝ち取った。

「いろいろな意味で完全な試合だった」。MFイニエスタは胸を張る。「サントスは少ないチャンスしかつくれなかった。そして、その少ないチャンスはビクトル(GKバルデス)が抑えてくれた」。ピンチらしいピンチはほとんどなく、得点を重ねていった。

 絶妙なトラップとスルーパスでFWメッシの先制点をアシストし、自ら2点目のゴールも決めたMFシャビは「非常に素晴らしいサッカーができた。監督のメッセージをピッチで表現できた。中盤の優位性を示せたし、それによって相手の選手も機能しなかった」と振り返った。「チームとして、この勝利をおさめられてとてもうれしい。クラブにとって、歴史的な勝利だと思う」と、世界一の喜びをかみ締めた。

「クラブW杯を2回も優勝することができ、皆さんの記憶に残るチームになったと思う」。そう語ったグアルディオラ監督が就任した08-09シーズン以降、バルセロナはリーガ・エスパニョーラを3連覇中だ。08-09シーズンは欧州CLも制覇し、09年12月にUAEで開催されたクラブW杯で初の世界一に輝いた。あれから2年。黄金時代を築き上げるバルセロナを止めるチームは、世界中を探しても見当たらない。

「世界No.1の名前をキープし続けることは難しい。その中でこの3年半ずっと勝ち続けてきたのは、素晴らしい選手がいるからだ。我々が成功をおさめてきたというなら、それは選手の努力の成果だ」

 そう選手たちを称える指揮官は「長い間、高いレベルを保ち、タイトルを取ってきた。それはたやすいことではない。こんなに素晴らしい選手たちに恵まれて私は幸せだ」と賛辞を惜しまない。

「彼らは常に成長したい、いいプレーをしたいと思っている」。飽くなき向上心とモチベーション。どれだけの勝利をおさめようと、どれだけのタイトルを勝ち取ろうと、満足することはない。「自分たちはこれからも歩みを止めることなくがんばっていきたい。できる限り、今のメンバーで勝ち続けたいと思っている。これからも数多くのタイトルを獲得していきたい」とシャビも言う。これこそが、バルセロナが世界No.1のクラブであり続ける原動力に他ならない。

 グアルディオラ監督は「我々はこれからカタルーニャに帰る。そして、次のカップを目指してがんばる。それが我々の目標だ」と言い切った。過去の栄光に浸るつもりはない。常に前だけを見て、次の試合、次のタイトルに向かって突き進むだけだ。

(取材・文 西山紘平)

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