[12.18 全日本大学選手権1回戦 福岡大1-2(延長)慶應義塾大 足利]

　天皇杯ではJリーグ勢を撃破した福岡大だったが、夏の総理大臣杯に続き、冬の大学日本一決定戦でも初戦敗退となってしまった。試合後、U-22代表候補DF牟田雄祐(3年=筑陽学園高)は「呆気なく終わった。後悔というか自分たちの力が出せずに終わってしまった……」と悔しさをにじませた。

　慶應義塾大相手に早い時間に先制するも、その後はあまりにも守備的すぎる試合展開となった。1点を返されると、なかなか攻撃に転じることができず。延長前半途中には、故障明けのエースFW石津大介(4年=福岡大濠高)を投入するも、ゴールはならない。終盤には牟田がパワープレーに上がったが、前線までボールをつなぐことができなかった。結局、逆転を許すと1-2の敗戦。1点を守り切れなかったことよりも、守備的に戦いすぎたことを「守備に重きを置きすぎた。1点を守りきれればよかったが、サッカーはそんな甘くない」と牟田は唇を噛んだ。

「自分が1年生の時は準優勝で、2年生のときはベスト8。今回は1回戦敗退と、どんどん下がっている」と苦笑。たしかに最近の福岡大は全国大会での成績がふるわない。それでも、「自分としては手応えがあるなかで結果がでないのは苦しい。でも、自分がやっていることは間違えじゃないと信じて、取り組むしかない。まだまだ成長していきたい」とキッパリ話した。

　福岡大の乾真寛監督が「来年のロンドン五輪をめざす選手になってほしい」と話すDFリーダーは、敗戦後にもしっかりとした口調で「今は強さだったり、1対1など全てが足りないと思う。将来プロに行くにしても、大学でやれてもプロでできなければ意味がない。もっともっと上を目指していきたい。五輪もあるし、来年1年が大事になると思っている。きょうは負けてしまいましたが、自分にはまだ先があるので。自分を信じてコツコツと頑張ってやっていけば、結果はついてくるはず」と力強く前を向いた。

(取材・文　片岡涼)

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