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[大学選手権]慶應義塾大が大塚弾で逃げ切り勝利!!18大会ぶりのベスト4進出

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[12.23 全日本大学選手権準々決勝 桃山学院大0-1慶應義塾大 足利]

 第60回全日本大学選手権大会は23日、各地で準々決勝を行い、栃木県・足利市総合運動公園陸上競技場の第2試合では桃山学院大(関西1)と慶應義塾大(関東3)が対戦。FW大塚尚毅(4年=滝川二高)の決勝点で慶應義塾大が1-0で競り勝ち、93年度大会以来、18大会ぶりの準決勝進出を決めた。

 慶應義塾大は、福岡大との1回戦で前頭骨骨折などの重傷を負ったMF日高慶太(4年=桐蔭学園高)が欠場。代わってMF松下純土(2年=國學院久我山高)がボランチで先発し、MF藤田息吹(3年=藤枝東高)が日高のいた中盤の左サイドに回った。対する桃山学院大は、攻撃のキーマンであるMF道上隼人(2年=C大阪U-18)が初戦で退場した影響で出場停止。代わって、MF水頭廉(2年=広島ユース)が出場した。

 眼帯を付けてピッチ横から選手を激励する日高の思いにも応えようと、慶應義塾大は立ち上がりから果敢に攻め込んだ。トップ下のMF河井陽介(4年=藤枝東高)が右に左に自由に動いてパスを呼び込み、攻撃の起点となると、両SBのDF田中奏一(4年=F東京U-18)、DF黄大城(4年=桐生一高)が積極的な攻撃参加を見せる。前半は風上に立ったこともあり、サイドからの分厚い攻撃で桃山学院大を押し込んだが、最後のところでかみ合わず、なかなか決定機をつくれなかった。

 前半32分には河井のスルーパスから黄が左サイドをえぐるが、折り返しはDFがカット。同35分、河井が右サイドからドリブルで仕掛け、ラストパスを受けた松下がPA外から思い切りよく狙ったが、シュートはGKにキャッチされた。

 0-0のまま後半に折り返すと、風上に立った桃山学院大も徐々に反撃に出る。しかし、後半3分、DF草野雄也(3年=東福岡高)の直接FKは壁を直撃。同12分には中盤のルーズボールを拾ったMF面家康生(3年=C大阪U-18)が右足でミドルシュートを狙ったが、惜しくもクロスバーに阻まれた。

 ヒヤリとさせられた慶應義塾大だったが、風下に回っても攻撃の姿勢を崩すことなく、河井やFW風間荘志(4年=暁星高)が流動的に動きながらチャンスメイク。そして後半23分、黄からのロングフィードを受けた風間がゴール前で仕掛け、こぼれ球を藤田が拾うと、黄が一気に左サイドを駆け上がる。藤田からのスルーパスを受けた黄は自ら仕掛けてゴールライン際をえぐり、その折り返しに大塚が左足で合わせ、先制のゴールネットを揺らした。

 その1分後には風間がPA内で仕掛け、PKを獲得する。2-0と試合を決定付けるチャンスに河井がキッカーを務めたが、ゴール右を狙ったキックはGK圍謙太朗(2年=大津高)が横っ跳びでセーブ。守護神のビッグプレーに救われた桃山学院大だったが、後半28分に面家が2枚目の警告で退場となり、数的不利の状況に立たされた。

 何とか10人で同点ゴールを目指す桃山学院大は次々と交代カードを切るが、後半43分のMF菅原鉄平(3年=静岡学園高)のミドルシュートもGKの正面。1点を守り切った慶應義塾大がそのまま逃げ切り、準決勝へ駒を進めた。

 明治大と対戦する25日の準決勝は、不動のCBであるDF松岡淳(3年=慶應義塾大湘南藤沢高)と、初戦の福岡大戦(2-1)で決勝点を決めたスーパーサブのFW森田達見(3年=川崎F U-18)が累積警告で出場停止。それでも須田芳正監督は「(出場停止は)痛いとかはない。総力戦で戦うだけ。新しい選手は自分の出番だとイメージは持っていると思う。張り切ってやってくれる」と不安を一蹴した。明治大との今季の戦績は、慶應義塾大が勝ち越しの2勝1敗。リーグ戦では連勝しているが、トーナメントの天皇杯予選では敗れている。指揮官は「これまですでに3回、明治大とやっている。長所と短所は把握しているので、ミーティングをして、気持ちを高めていきたい」と力を込めた。


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