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[MOM525]清水商MF遠藤維也(3年)_名門救うロスタイムV弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 清水商1-0ルーテル学院 埼玉]

 後半ロスタイムに決勝ゴールを決めたヒーローの喜びは控えめだった。「みんなスタンドの方へ行ってしまって、ゴール決めたのに浮いている感じだった」と大仕事の割に祝福が少なかったことに苦笑い。ただ拮抗した試合に決着をつけたMF遠藤維也(3年)の左足が、名門に11年ぶりとなる選手権白星をもたらしたのは間違いない。

 0-0の後半ロスタイム、清水商はMF風間宏矢主将(3年)を起点に左サイドを攻略。足を攣らせていたMF中田智樹が渾身の左クロスを上げるとファーサイドから飛び込んできた遠藤が左足ダイレクトで合わせる。「ダフってしまった」一撃はGKが反応するも「入ってくれ!」という願いが届いたか、GKの脇下を抜けたボールはゆっくりとゴールラインを越えて決勝ゴールとなった。

 名将・大瀧雅良監督も「良く押し込んだ」と讃えたロスタイムV弾。静岡県予選では初戦だった準決勝の藤枝明誠戦で鮮やかな決勝ゴールを決め、静岡学園との決勝では豪快なヘディングシュートでゴールを決めた。予選から続く3戦連発。練習では目立たない時もあるというが、周囲は「試合になると変わる」とその勝負強さに期待する。

 また前半ロスタイムに絶妙なグラウンダーのアーリークロスを入れて決定機を演出し、セットプレーでは180cmの高さを活かしたヘッドでターゲットとなった。中盤のキーマン、MF青木翼が右足を骨折し、欠場する苦しい戦いとなっているが、清水FC時代もチームメートだった仲間のためにも清商の背番号9は期待通りの仕事をしてのける。

[写真]

(取材・文 吉田太郎)

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