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[選手権]PK戦勝利!俊輔母校の桐光学園が2回戦へ

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[12.31 全国高校選手権1回戦 桐光学園1-1(PK5-4)初芝橋本 三ツ沢]

 中村俊輔の母校が、地元の大声援を受けて2回戦へ駒を進めた。第90回全国高校選手権大会は31日に各地で1回戦を行い、神奈川県の三ツ沢球技場で行われた第1試合では桐光学園(神奈川)が1-1からのPK戦の末、5-4で初芝橋本(和歌山)に競り勝った。桐光学園は1月2日の2回戦(等々力)で米子北(鳥取)と対戦する。

 桐光学園は立ち上がりこそ再三守備ラインの裏を狙われて慌てたが、19分にFW佐野弘樹主将(3年)が蹴ったFKを右DF大田隼輔(2年)が右足で合わせて先制。その後は佐野を中心に攻め込み、試合を優位に進めた。24分には左MF池田奨(3年)のスルーパスで抜け出したFW三荷淳也(3年)がシュートを放ったが枠の外。38分には中央突破からボランチの生部麦(3年)がシュート。こぼれ球を拾って右からクロスを上げ、逆サイドからシュートに持ち込んだが、相手のブロックに阻まれた。試合後に佐熊裕和監督が「前半のチャンスを決められなかったのが大きかった」と苦戦の要因に挙げた場面だった。

 追加点を奪うことができないまま後半を迎えると、初芝橋本が反撃を開始。10分にFW美里孝彦(3年)がダイレクトミドルシュートを放ったが、コースはGKの正面。21分にはDF井筒陸也(3年)のロングフィードを美里がバックヘッドでシュートしたが、これも相手GKの防がれた。選手交代を行っても大きな変化を生むことはできず、桐光学園が逃げ切るかと思われたが、終盤の36分に同点弾が生まれた。初芝橋本は右CKの流れから、セカンドボールを拾って波状攻撃。CKを蹴った美里がもう一度右からクロスを上げると、井筒がヘディングシュートを突き刺して同点に追いついた。

 まさかの同点弾を喫した桐光学園だったが、佐熊監督は「今年のチームは1点差の勝負ばかり。大きく崩れることなくやってきた。(プリンスリーグで)強豪クラブとも対戦しても、抑えながらチャンスを待つことができていた。大崩れはしない。同点にされたときに選手の目を見ても、集中力が切れていなかった。勝てるかもしれないなと思った」と選手の粘り強さを信頼。GK山下耕司(3年)が相手の4人目を止め、5人目のキッカーFW高橋孝友(3年)がシュートをゴール左に突き刺して勝利を決めると、桐光学園イレブンは、バックスタンドの半分をサックスブルーに染めた大応援団から喝さいを浴びた。指揮官は「国立まで行きたいという気持ちはあるけど、その前に神奈川ラウンドでは負けられない」と地元の利を生かしてさらに勝ち上がる意欲を示した。

[写真]桐光学園はPK戦を制して2回戦進出!(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 平野貴也)

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