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松本・反町監督「良いパンチをもらった」

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[3.4 J2第1節 東京V2-0松本 味スタ]

 東京Vとの開幕戦を終え、松本山雅FC反町康治監督は「アウェーの観客席に、たくさんのサポーターの方々に集まっていただき、感謝しています。同時に良い結果をプレゼントできなくて、申し訳なく思っています。ただ、負けはしましたが、僕はポジティブに捉えています。通用するところ、通用しなかったところを選手たちも肌で感じたと思いますし、次につながると信じて疑いません」と、初陣を前向きに振り返った。

 5本対2本というシュート数が示すとおり、前半は東京Vよりも多くの決定機をつくり、相手を苦しめた。だが、後半の入りは良くなく、開始早々の後半6分に先制点を許してしまう。その後も、ほとんど攻撃の形はつくれず、シュートも終了間際のCKからDF飯田真輝が放った1本のみに抑えられた。

「実力差は出るもので、後半はうちの方がちょっと地団駄を踏んだというか、後手を踏んだのが残念だったと感じております。練習試合を通じてやってきたことも、オフィシャルのゲームになると90分できないことが出てきます。

 昨シーズン、JFLで試合に出ていた選手たちにとっては、試合の中でのプレッシャーも違いますし、相手にボールを保持されている時間も違います。そういう中で戦えたことは収穫です。また、僕も新しく来た一人なのですが、新加入選手たちも昨シーズン、それぞれの所属クラブで大活躍した選手かというと、そうではなくて、試合出場経験も少なかった選手ばかり。言い換えれば1年何もしていなかった選手たちです。彼らに必要な、ゲームそのもののフィーリングというのは、どうしてもトレーニングや練習試合では養えないもの。

 東京Vの選手たちは、昨年もJリーグで戦っている選手がほとんどです。頑張っているが、そういう点で後半になると体が前に行かない。対応が遅れてしまうとか、マークが外されてしまう。そういう差が出たかなと思います」

 ただし、0-2という結果には、悲観していない。

「我々はスタートダッシュをしなければいけない、などということは一言も言っていません。ただ、これから右肩上がりにしていくためには、これくらいのパンチを食らった方がいい。というのも、松本では選手たちは地元のちょっとした名士のように扱われていますから(笑)。やっとパンチを食らったので、ここからもう一回、足元を見てやっていけばいいと思います」

 松本は明日、甲府と練習試合を行う。その試合には、東京V戦に出場しなかった選手たちが出ることになるが、そこでのアピール次第では、第2節の山形戦でスタメンに抜擢される可能性もある。

「当然、メンバーはシャッフルします。今日のメンバーがベースになるなんて、一言も言っていない。準備期間は1か月しかなくて、ここまでの準備が、ある程度、突貫工事だったことは否めません。企業の会社員だって、1か月では正社員になりませんよね? ただ、チームの成熟を早くすることが僕の仕事です。偶然できたチャンスで点を取れるほど、サッカーは甘くないので、偶然を必然にできるように、積み上げていきます」と、今後への意気込みを話している。

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