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3バック変更が裏目に…名古屋は一時逆転も“逃げ切り”失敗

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[3.7 ACL第1節 名古屋2-2城南 瑞穂陸]

 守備的な采配が裏目に出た。名古屋グランパスは一時は逆転に成功しながら、試合終了間際に痛恨の失点。土壇場で勝ち点3を逃し、ホームでの今季公式戦初戦は引き分けに終わった。

 0-1の後半12分、FW玉田圭司が獲得したPKをFWケネディが決め、同点に追いつくと、同22分にはFW永井謙佑を投入。すると同28分、ケネディのスルーパスを永井がヒールキックで落とし、FW金崎夢生が右足ダイレクトでゴール右隅に流し込み、2-1と逆転した。

 この試合初めてリードを奪った名古屋は4分後の後半32分、勝ち越しゴールの金崎に代えて今季甲府から加入したDFダニエルをピッチに送る。システムも3バックに変更して逃げ切り体勢に入った。ところが、その後は城南一和の反撃に遭い、守勢を強いられる。後半44分にはケネディを下げ、MF吉村圭司を投入し、中盤を厚くしたが、後半ロスタイムのラストプレーで同点ゴールを許した。

「とても満足している」。ストイコビッチ監督は試合後「昨年は杭州緑城相手に負けてしまったが、今年は選手のプレーも良かったし、0-1から逆転することができ、我々の特徴が出せた良いゲームだった」とコメントした。Jリーグ開幕前の今季公式戦初戦。「最後に失点してしまったのはとても残念だった」と、終了間際の失点を悔やんだが、ホームでドロー発進という結果に一定の評価を与えた。

 とはいえ、勝ち点3を逃した感は否めない。キャンプから取り組んできた3バックとの併用が結果に結びつかなかったことは、チームづくりの面でも出はなをくじかれたと言える。指揮官はダニエルの投入について「新しく入って来た選手なので、チームの持っている感覚というものを伝えたかったし、ホームで戦う気持ちも知ってほしかった。投入時は2-1というスコアだったので、その時点では適切な交代だった」と説明。昨季の戦力をベースに新シーズンに挑む名古屋にとって、J王座奪還、アジア制覇のためには、数少ない新戦力を早くチームにフィットさせ、チーム力を底上げしていく必要がある。


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