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新生レッズが王者撃破!!浦和がホーム開幕戦で柏を下し今季初勝利

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[3.17 J1第2節 浦和1-0柏 埼玉]

 J1第2節は17日、各地で9試合を行い、埼玉スタジアムでは浦和レッズ柏レイソルが対戦した。浦和は前半36分、今季初先発のFWデスポトビッチが来日2年目で待望のJ1初ゴールを決めると、この1点を最後まで守り抜き、1-0で逃げ切った。前回王者を撃破し、今季初勝利を飾った浦和。ペトロヴィッチ新監督にとってもホーム開幕戦でうれしい就任後初白星となった。

 浦和は広島との開幕戦(0-1)から先発3人を変更。広島戦では3-6-1のリベロに入った阿部勇樹がボランチに上がり、DF永田充がリベロで今季初先発。U-23日本代表DF濱田水輝はベンチスタートで、代わって坪井慶介が右CBに入った。また、広島戦はボランチだった柏木陽介がトップ下にポジションを上げ、1トップではFWデスポトビッチが先発した。
 柏は10日の横浜FM戦(3-3)から先発一人が代わった。DF近藤直也が右太腿痛で欠場し、代わって今季磐田から加入のDF那須大亮が移籍後初先発。ベンチにはMF栗澤僚一が今季初めて入った。
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 浦和は前半9分、U-23日本代表MF原口元気が自らドリブルで持ち込み、右足でミドルシュートを放つなど積極的な立ち上がりを見せた。特に左サイドはMF梅崎司にDF槙野智章のオーバーラップも加わり、厚みのある攻撃を繰り出す。槙野の上がった穴は阿部が巧みに埋め、攻守のバランスを保った。

 なかなかシュートまで持ち込めない柏は後半15分、横パスを受けたMFジョルジ・ワグネルが左45度から左足で狙うが、GKがセーブ。このプレーで獲得した左CKではジョルジのクロスにU-23日本代表DF酒井宏樹が頭で合わせるも、ミートしきれず、GKがキャッチした。

 前半20分、梅崎の落としから槙野がミドルシュートを放った浦和は21分にも阿部、原口とつなぎ、オフサイドラインぎりぎりを突破した柏木が胸トラップから左足ボレーを放つも、ゴール上へ。同31分には再びオーバーラップした槙野が梅崎からパスを受け、ゴール前の原口に当てると、ワンツーの形で槙野にボールが戻ったが、クロスは惜しくも味方に合わなかった。

 こう着状態の続いた試合は思わぬ形で動く。浦和は前半36分、MF鈴木啓太の縦パスを柏木がスルー。すると最終ラインまでカバーに入っていたジョルジがカットし、ボールをキープしようとしたところにデスポトビッチがプレッシャーをかけ、ボールを奪う。そのままPA内から左足でゴールに叩き込み、先制点を奪った。

 昨季途中に浦和に加入したデスポトビッチはナビスコ杯こそ5試合で4得点を挙げたが、リーグ戦は14試合に出場して無得点だった。J1出場16試合目にして待望の初ゴールが貴重な先制点となり、浦和の1点リードで前半を折り返した。

 後半に入ると、1点ビハインドの柏が徐々に攻撃の圧力を強める。浦和の攻撃の起点となっていた左サイドをレアンドロ、酒井のコンビで押し返し、浦和のファウルを誘った。後半7分にはレアンドロの直接FKが壁に当たってクロスバーを直撃。同11分、FW田中順也がレアンドロとワンツーの形でゴール前に抜け出し、左足で狙ったが、GKの好セーブに阻まれた。

 劣勢の時間帯を粘り強く耐える浦和は後半15分、柏木が左足ミドルシュートを狙うが、GK菅野孝憲に弾かれる。同24分にはショートコーナーから柏木が左クロス。ゴール前の原口が右足で合わせたが、これも至近距離でGKがセーブした。

 柏は後半27分、ジョルジの左クロスから田中がヘディングシュート。しかし、これはGK加藤順大がビッグセーブ。同29分にもレアンドロの強烈なシュートをGKが弾くなど、両守護神がビッグプレーを連発し、互いにゴールを許さなかった。

 柏は後半28分にジョルジを下げ、U-23日本代表FW工藤壮人を投入。工藤はFWリカルド・ロボと2トップを組み、田中が中盤の左サイドに下がった。浦和も同31分に選手交代。原口に代わってMF山田直輝がピッチに入った。

 後半34分にはロボに代えてFW北嶋秀朗を投入し、最後の猛攻に出る柏だが、集中力を切らさない浦和守備陣をこじ開けることができない。浦和は後半44分に梅崎に代わって濱田がサイドハーフに入り、サイドの守備を強化し逃げ切り体勢に入ると、そのまま1-0で勝利。連覇を狙う柏は引き分けに終わった開幕戦に続いて勝利を逃し、ACLを含めると公式戦3試合連続の白星なし(1分2敗)となった。

(取材・文 西山紘平)

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