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蔚山・家長「もう少し時間が必要」

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[3.20 ACL GL第2節 F東京 2-2 蔚山 国立]

 蔚山現代の一員として、日本に戻ってきたMF家長昭博だったが、最終ラインからのロングボールを多用するチームの中で、持ち味を発揮できず。ほとんど見せ場をつくれないまま、0-1でリードを許していた後半18分にベンチに退いた。最終的には2-2の引き分けに持ち込んだものの「もう少し時間が必要」と、自身の特徴を生かし切れていない現状を語った。

「(最終ラインから)蹴るばかりになってしまいました。もっとも、それがよかったから追いついたのかもしれませんが…。僕自身は蹴るサッカーの中では生きないので、いろんな課題に取り組んでいきたいと思います」と言う。家長がより持ち味を出せるのは、短いパスをつなぎ、ボールを支配しながら攻めていくサッカーだ。だが、蔚山のサッカーはその対極にあると言っていい。前線に長身のFWキム・シンウクを配置し、その背後からFWイ・グノ、MFキム・スンヨンらが飛び込み、セカンドボールに絡む。だが、SBはほとんどオーバーラップもしない。ボランチもバランスを重視するため、どうしても攻撃が単発になる。

 F東京のDF加賀健一が「一発は怖いけれど、イ・グノが止まると、全体が止まってしまうところがある」と話すように、攻撃面で家長が生きそうな、連動したパスサッカーはできていなかった。守備的なサッカーでACL出場権を獲得した蔚山だが、チームは変わろうとしているという。

「チームとしても『主導権を握るサッカー』、個人ではなく、みんなで主導権を握ろうとしているサッカーをやろうとしているし、そこに自分は力を貸せると思う。本当にやりたいことがみんなそれぞれある中で、少しずつ、目指す方向に持って行けたらいい」と話す家長に、焦りはない。「マジョルカにいるときも、今も充実していますよ」と語るように、成長を実感できているからだ。

 Jリーグ同様に、Kリーグも試合は続く。「結果を出さないといけないので、勝ちながら、楽しんでやっていこうと思います」と前を向いた。果たして家長がどのような色をチームに出していくのか。その答えは、まだまだ続くACLの舞台で見えるはずだ。

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