beacon

G大阪はクラブ史上初の開幕3連敗…ACL含め公式戦5戦全敗

このエントリーをはてなブックマークに追加
[3.25 J1第3節 G大阪1-2磐田 万博]

 J1第3節は25日に残り2試合を行い、ACLを含め公式戦4連敗中のガンバ大阪はホームでジュビロ磐田に1-2で競り負けた。これで開幕から公式戦5試合で12失点の5戦全敗。リーグ戦も3連敗で、93年のJリーグ開幕以降、クラブ史上初の開幕3連敗となった。

 悪夢の公式戦4連敗でメンバーのテコ入れも示唆していたセホーン監督だが、ふたを開けてみれば、左足首痛で欠場したMF明神智和に代わってMF二川孝広が先発した以外は20日のACLアデレード戦(0-2)と同じ先発メンバーで臨んだ。

 開始1分、MFパウリーニョのパスからDF藤春廣輝が左サイドをオーバーラップし、前線にスルーパス。FWイ・スンヨルがフリーで左足を振り抜いたが、ゴール左に外れた。いきなり決定機をつくったG大阪はその後もMF遠藤保仁の左CKのこぼれ球をDF今野泰幸がヘディングシュート。藤春の左クロスにFWラフィーニャが左足で合わせるなど立て続けにチャンスをつくったが、決め切れなかった。

 するとシュートを1本も打てずにいた磐田がワンチャンスを生かす。前半23分、MF菅沼実のスルーパスにオフサイドラインぎりぎりからMF山本康裕が抜け出すと、右足でGK藤ヶ谷陽介の股間を抜く技ありシュートで先制点を奪った。

「(オフサイド)ぎりぎりだったけど、うまく抜け出して、GKの動きもよく見えた」と振り返った山本康。前半のシュート数はG大阪が5本に対し、磐田はこの1本のみだったが、これを得点につなげ、磐田の1点リードで後半に折り返した。

 歯車のかみ合わないG大阪にさらなる不運が襲う。後半14分、MF松浦拓弥のスルーパスにFW前田遼一が抜け出すと、前に出てきたGK藤ヶ谷とPA内で交錯するようにして転倒。このプレーで家本政明主審は藤ヶ谷のファウルを取り、磐田にPKを与えた。

 キッカーは前田。落ち着いてゴール右に蹴り込むと、ベンチへ一目散に走り寄り、ベンチにかけられていた背番号1のGKユニフォームを掲げた。22日の練習中に右アキレス腱断裂の重傷を負ったGK川口能活へ捧げる今季リーグ戦初ゴールが20日のナビスコ杯・C大阪戦(2-1)に続く公式戦2戦連発弾となり、2-0と突き放した。

 追い込まれたG大阪は後半16分にイ・スンヨルに代えてMF佐々木勇人、同26分には二川に代えてMF倉田秋を投入。立て続けに攻撃的なカードを切り、攻勢を強めていくが、個に頼った攻撃が目立ち、なかなか決定機をつくれない。

 それでも後半39分、パウリーニョの左クロスを倉田が頭で捉え、ゴール右へ流し込む追撃弾。1-2と1点差に追い上げ、一気にたたみかけたが、後半41分の藤春のミドルシュートはゴール上へ。同45分には遠藤の左FKにパウリーニョがフリーで飛び込んだが、ヘディングシュートは枠を捉え切れなかった。

 磐田は2シーズンぶりのリーグ戦出場で川口の代役を務めたGK八田直樹ら守備陣が最後まで集中力を切らさず、G大阪の攻撃を跳ね返す。試合はそのまま2-1で終了。逃げ切った磐田が2連勝を飾り、開幕から2勝1分の勝ち点7で3位に浮上した。

TOP