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[ミズノカップIN高知]昨年度総体出場校同士の一戦は桃山学院FW天正2発でドロー

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[3.30 ミズノカップIN高知 桃山学院2-2香川西 野市]

「ミズノカップU-18 IN 高知2012」予選リーグ第1戦でともに昨年の全国高校総体に出場した桃山学院と香川西が激突。香川西がFW近藤義剛とMF井上実人(ともに新3年)のゴールでリードしたが、桃山学院はFW天正健太郎(新3年)の2発で同点に追いつき、引き分けた。

 好対照な特長を持つ両チームの戦いはドロー決着となった。序盤、試合を支配していたのは香川西。1年時から活躍する近藤とFW阪本翔一朗(新2年)の2トップにパワーがあり、またドリブル、スルーパスで攻撃をスピードアップさせるMF片倉冬威とMF金沢裕平(ともに新3年)のコンビが前への推進力を高めていた。前半10分には片倉のスルーパスで中央を抜け出した近藤がポスト直撃のシュート。そして13分にはPAでボールを受けた近藤が冷静に先制ゴールを流し込んだ。さらに22分にも、左サイドを個人技で打開した片倉の折り返しをファーサイドで井上が詰めて2-0へと突き放す。

 ただ、堀佳津之監督が「蹴りあったら相手の方が上やぞ、オレらはビルドアップやぞ」と声をかけていた桃山学院は丁寧なビルドアップから、スペースへ飛び出す選手へ好パスを配球。相手の力強いサッカーに対抗すると25分、右サイドのスペースへ飛び出したMF民部亜斗武主将(新3年)のラストパスをファーサイドの天正が押し込んで1点を返す。さらに右MF川崎隆平(新2年)の突破力など活かして攻める桃山学院は30分、左サイドを抜け出した天正がFW転向後数日とは思えない決定力を示し、ゴール右隅へ同点ゴールを流し込んだ。

 後半、よりショートパスでの崩しの姿勢が高まった桃山学院を香川西は捕まえきれない。集中力を欠いてか攻守の切り替えが遅れる場面も目立ち始め、背走する回数が増えてしまった。一方、中央、サイドからチャンスをつくる桃山学院は後半10分に民部が左サイドを崩してPAで3連続シュート。15分にはMF西彰太(新3年)のスルーパスから天正が決定的な左足シュートを放った。香川西は19分、右サイドからの折り返しに阪本が決定的な形で飛び込んだが桃山学院GK恵崎弘靖(新3年)の好セーブに阻まれて勝ち越すことができず。一方の桃山学院は後半27分、ワンツーで中央突破したMF新井遥也(新3年)のシュートがクロスバーを直撃。こぼれ球を民部が詰めたがシュートはゴール上方へ外れ、こちらも勝ち越すことができなかった。

 後半ビッグチャンスをつくっていた桃山学院は昨年、全国高校総体に初出場。昨年の関西学生王者・桃山学院大の系列校で同大と練習試合を行うなど強化を図ってきた。昨年は全国高校総体初戦で山梨学院に0-1で敗れただけに今年の目標は全国で勝つこと。民部は「大阪で勝てるチームじゃなくて、全国で勝ちを取っていけるチームにならないといけない」。この日は勝ちきることができなかったが、今大会で全国の強豪相手に自信をつけて総体予選に臨むつもりだ。

(取材・文 吉田太郎)
ミズノカップIN高知2012特設ページ

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