[4.4 ナ杯第2節 広島1-1川崎F 広島ビ]

　ナビスコ杯のグループリーグ第2節、A組のサンフレッチェ広島対川崎フロンターレ戦は後半13分に川崎FのDFジェシが先制ゴールを決めたが、広島は後半40分に交代出場のFW佐藤寿人が同点ゴールを決めて1-1で引き分けた。

　第1節で試合がなく、これが今季のナビスコ杯初戦となる広島はともに今季公式戦初出場となるMF清水航平とMF中島浩司が先発。また3月31日のJ1・F東京戦でベンチスタートだったFW石原直樹とMF石川大徳を先発起用した。

　一方、鳥栖との初戦を1-2で落としている川崎Fは、今季公式戦出場のなかったU-23日本代表MF登里享平とFW矢島卓郎が初先発。敗れれば決勝トーナメント進出が厳しくなるだけに、3月31日の浦和戦と先発9人を変えずに勝ちにいった。

　前半のシュート数は川崎Fが7で広島が2。サイドから効果的な崩しを見せる川崎Fは、8分にMF田坂祐介のクロスからFW矢島卓郎が決定的なヘディングシュートを放ち、9分にはFWレナトの強烈な左足ミドルがゴールを捉える。カウンターからエース・レナトがドリブルで一気にPAへ迫るなど広島ゴールを脅かしていく。

　シュート数が示したように立ち上がり押し込まれた広島だが、GK西川周作の好守で失点のピンチを切り抜けると、その後は攻撃から守備への非常に速い切り替えを見せ、鋭いプレスで川崎Fから流れを引き寄せていった。32分にはMF高萩洋次郎のスルーパスで右サイドを抜け出した石川のクロスにFW石原直樹が反応。左サイドの清水の思い切った突破などで対抗した。

　試合が動いたのは後半13分だ。右FKを得た川崎Fはレナトの絶妙なキックにジェシが飛び込む。ニアサイドでDFの前に入ったジェシが頭で押し込んで先制した。リードを奪われた広島は直後にCKからDFファン・ソッコがクロスバー直撃のシュート。さらに17分にはベンチスタートだった佐藤と注目の17歳MF野津田岳人を同時投入し、同点ゴールを目指す。

　MF中村憲剛やCB森下俊らの好守によって同点ゴールを阻まれていた広島。徐々に追い詰められていったが、後半40分の同点ゴールで勝ち点1をもぎ取った。値千金の一撃を決めたのは佐藤。MF青山敏弘の柔らかい左クロスにオフサイドぎりぎりで反応すると、頭でゴール右隅へ押し込んだ。追いついた広島はさらに試合終了間際にビッグチャンスを迎える。後半44分には右サイドから切れ込んだDF森脇良太がゴール前を横切る決定的なラストパス。そしてロスタイムには左クロスをファーサイドで折り返し、最後は中央の野津田が右足ダイレクトであわせる。だが、これはゴール右へ外れ、直後に試合終了のホイッスル。これと同時に広島イレブンががっくりと座り込んだ姿が印象的だった。

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