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[ACL]鹿島がKリーグ王者に4失点完敗

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[3.11 ACLグループリーグG組 水原4-1鹿島 水原]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は11日、グループリーグ第1節を行い、Jリーグ王者の鹿島アントラーズは敵地に乗り込み、Kリーグ王者の水原三星と対戦した。前半終了間際に2失点を喫した鹿島は終始、劣勢を強いられ、まさかの4失点。0-4の後半ロスタイムにFWマルキーニョスが1点を返すのが精一杯で、悲願のアジア制覇を狙った初戦は1-4の大敗となった。

 鹿島は7日のリーグ開幕戦と同じメンバーを並べた。システムは4-4-2で、GK曽ヶ端準、4バックは右から内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹。中盤は青木剛と本山雅志のダブルボランチで、右に野沢拓也、左にダニーロが入り、興梠慎三とマルキーニョスが2トップを組んだ。

 鹿島は序盤、左サイドのダニーロが起点となり、チャンスを伺った。前半12分にはマルキーニョスとのワンツーからダニーロが左足でシュートを狙ったが、韓国代表GKイ・ウンジェの正面を突いた。
 立ち上がりのチャンスを逃し、試合は徐々に水原ペースに移る。球際で激しく体を張り、プレッシャーをかけてくる相手に鹿島はボールをつなげず、持ち味のパスサッカーを出せなかった。
 中盤を支配する水原に押し込まれながら、ゴール前で粘り強く耐えていた守備陣も前半終了間際、ついに力尽きる。前半44分、右サイドのFKからMFキム・デイがゴール前にクロスを送ると、クリアボールが弱くなり、こぼれ球を中国代表DFリ・ウェイフェンが右足ボレーで叩き込んだ。さらに前半ロスタイム、カウンターから左クロスをFWエドゥが左足で合わせ、2点目。鹿島は終了間際に痛恨の2失点を喫した。

 後半に入っても水原の勢いは衰えない。開始1分、キム・デイの左足の強烈なシュートはGK曽ヶ端が好セーブでしのいだが、鹿島はなかなか反撃の糸口をつかめなかった。
 流れを変えるべく、後半17分に興梠に代えてFW田代有三、同24分には本山に代えてMF小笠原満男を投入。小笠原がボランチに入ったことで徐々にボールが回るようになり、リズムが出始めた。
 後半27分には左後方からのフィードを田代が頭で落とし、マルキーニョスがシュート。同29分にも野沢のスルーパスからマルキーニョスが狙ったが、水原は堅い守りでこれを阻む。
 逆に水原は後半37分にMFホン・スンハク、同46分にMFパク・ヒョンボムが加点し、4-0と突き放した。鹿島は同47分、内田の右クロスにマルキーニョスが頭で合わせ、1点を返したが、1-4の惨敗。国内では冨士ゼロックススーパー杯でG大阪に3-0、Jリーグ開幕戦でも浦和に2-0と快勝し、順調な滑り出しを見せていたJリーグ王者にとってはあまりにもショッキングな完敗だった。

(文 西山紘平)

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