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19歳香川と18歳河野がゴールで"競演"、軍配は?

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[3.15 J2第2節 東京V1-2C大阪 味スタ]

 19歳のMF香川真司と18歳のMF河野広貴がゴールで“競演”した。セレッソ大阪は前半23分、右サイドを抜け出したFW乾貴士のグラウンダーの折り返しに走り込んだ香川が右足で流し込み先制点。すると東京ヴェルディもその5分後、MF河村崇大のスルーパスを受けた河野が鮮やかなループシュートでGKの頭上を越し、同点ゴールを奪った。

 ユース代表で一緒にプレーした経験もある2人は試合2日前に電話で話したという。香川は「フォーメーションがどういう感じで来るのか聞いたけど、教えてくれなかった」と報道陣の笑いを誘ったが、日本サッカーの未来を背負う2人はプレーでも観衆をわかせた。

 特に河野は抜群のテクニックで敵を翻弄。繊細なボールタッチでマークをかいくぐり、鮮やかなフェイントでDFを抜き去った。香川が「個人的な対決では負けていた」と白旗を揚げたように、ピッチ上で最も輝きを放っていたのは河野だった。

 17日に20歳の誕生日を迎える香川にとっては10代最後のゴールにもなった。本人は「点は取ったけど、開幕戦より良くなかった。ワースト? そうですね。攻撃陣の調子が良ければもっと楽な試合になった。きょうみたいなプレーじゃ満足できない」と反省しきりだったが、貴重な先制点を決めたのは事実。河野は「あっちは勝ちの(勝利につながる)点。そこがどうしても悔しい」と唇をかんだ。

 個人のプレーでは河野、試合の結果では香川に軍配が上がった10代対決。チームはC大阪が2連勝で首位、東京Vは1分1敗で13位と明暗を分けたが、10代ながらチームの主力に成長した彼らのプレーが、それぞれの昇格のカギを握っているのは間違いない。

<写真>同点ゴールを挙げた東京V・MF河野(7番)をチームメイトが祝福
(取材・文 西山紘平)

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