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日本vsバーレーン 試合後の岡田監督会見要旨

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[3・28 W杯アジア最終予選 日本1-0バーレーン 埼玉]

 日本代表は28日、W杯アジア最終予選でバーレーン代表と対戦し、後半2分にFKからMF中村俊輔が決勝ゴールを決め、1-0で勝った。勝ち点を11に伸ばした日本は、この日試合のなかったオーストラリアを抜いてA組首位へ浮上。次戦、6月6日のウズベキスタン戦に勝てば4大会連続のW杯出場が決まる。
以下、試合後の岡田監督会見要旨

岡田武史監督
「試合前からタフで激しい試合になると思っていた。勝ち点3を取るのは簡単じゃない。それは予想通りだった。選手には試合前のミーティングでほとんど何も言わなかった。キャンプを見て、何も言う必要はないかなと。余計なことを言わない方がいいと思って、送り出した。選手が自分たちでこの試合の状況、相手の戦い方、自分たちの強みを理解し、素晴らしい試合をしてくれた。集まるたびに少しずつチームになってきたなと実感している。ただ、我々はまだ何も得てない。もっともっと質を高め、より強くならないといけない。最後まで頑張った選手に感謝したい」

―1-0になって戦い方を変えようと思ったか?
「正直、1点では何が起こるか分からない。もう1点を取りに行く姿勢は変えてほしくなかったし、自分の中でも何も変わらなかった。選手交代はケガと運動量が理由の交代で、戦術的なものではなかった。時間によっての戦い方も選手は分かっている。セットプレーで1点入ればと思っていたが、それが運よく入ってラッキーだった。ただ、入ったからといって、何かを変えようとは思わなかった」

―ハーフタイムの指示は?
「相手が10番(サルミーン)の1ボランチで、遠藤、長谷部のところで回すと、10番が出てくる。バイタルが空くので、そこを突いていた。そこまではよかったが、バイタルでボールを持ったとき、中央へのスルーパスが多かった。バイタルからのラストパスをニアゾーン、PAの角の方へ出すイメージを持ってほしいと話した。そこを締められたらアウトサイドに出せと。あとは相手はカウンターしかないから大丈夫だろうじゃなくて、全力で戻れと」

―得点を奪うという部分で日本人に足りないものがあるのか?
「相手も負けたら(W杯出場の)可能性が低くなるということで、必死の相手からそんな簡単に点は取れない。それは世界中一緒だと思う。ただ、Jリーグを見ると、ストッパーやセンターフォワードのほとんどが外国人で、ゴールを取るところのタレントが欠けているところはあるのかもしれない。だからどうしようで終わるのではなく、どうするんだというところから始まっている。外で起点をつくって外からクロスを上げるだけじゃ勝てない。勇気を持って中で起点をつくって、DFラインの裏を狙おうと。そこでセットプレーを取って、セットプレーから点が入ることもある。このチームは決して点の取れないチームじゃない。このグループで一番点も取っている。足りないものを検証するつもりはないし、今我々がやらなければならないことをやり続けることに集中している」

―次のステップに向けては?
「方向性を変えるつもりはない。より質を高め、より回数を多くする。そのためには走らないと。1人平均10km走るのが普通で、そこを11km走れば12人になる」

―試合後、選手には何を話した?
「代表に来てやるだけじゃ無理。チーム戦術に反したら怒られるかもしれないけど、ボールを取られたら追いかけるとか、パスして走るとか、そういうのを怒る監督はいない。今までより何割かでもチャレンジしてほしいと。そうすれば、きょう80分しか持たなかったところが85分、90分に上がっていくと信じている」

―DFラインの裏を狙うのはいいが、高いボールで狙ってはね返されていたが?
「グラウンダーとか、ワンツーとかで裏を狙う場面も何度かあった。アーリークロスを中央の選手に引っかけるなとは指示した。裏まで出すか、ニアゾーンに流し込めと。中央から外に逃げる低いパスも、ワンツーも後半は2、3回あった。選手は意識してやってくれていると思う」

<写真>日本代表岡田監督
(取材・文 西山紘平)

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