beacon

[高校]“隠れたタレント軍団”三菱養和が会心勝利(三菱養和SCユースvs流通経済大柏高)

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー]

[4.19 プリンスリーグ関東1部第3節 三菱養和SCユース 2-0 流通経済大柏高 ヴェルディG]

 19日、JFAプリンスリーグ(U-18)関東1部は第3節を行い、07年度全日本ユース(U-18)選手権優勝の流通経済大柏高(千葉)と三菱養和SCユース(東京)が対戦。三菱養和SCユースが2-0で勝ち、順位を4位へ上げた。

 「木曜日に大学生(流通経済大のクラブ・ドラゴンズ)に勝って絶好調だった」と本田裕一郎監督が振り返る流経大柏は前半4分、左サイドのエース・福井快がPA内で相手ふたりをかわして決定的なシュート。またアメリカ人の父親を持つFWグレイブス・ジョシュアのミドルシュートなど相手ゴールに迫る。ただ、「後半勝負だった」(流経大柏・本田監督)という流経大柏はシンプルに相手最終ラインの裏のスペースへボールを落とすなど、ラッシュを仕掛けるまでには至らない。
 対して、三菱養和はU-18日本代表UAE遠征のために初戦(対矢板中央高、0-0)を欠場していたU-20日本代表候補のMF加藤大が復帰。中盤中央でトライアングルを形成した加藤と主将のMF玉城峻吾、そしてMF中垣内優太を中心にボールを支配し、縦横幅のある攻撃を行っていった。
 流経大柏・DF三渡州舞人、三菱養和・DF中村侑人らの粘り強い対応もあり、試合は大きな動きがないまま後半へ突入。その開始直後に三菱養和が先制点を奪った。3分、加藤の右CKを田中がつなぐと最後は中央へ飛び込んだ184cmのCB内堀超が頭で押し込み、リードを奪った。この後メンバー2人を入れ替えてペースアップを図った流経大柏は球際で厳しい守備を見せるものの、攻撃時の運動量が少なく単発のドリブル突破やリスクの高いパスでボールを失うなど、流れをつかむことができない。逆に19分、三菱養和は玉城のスルーパスに反応した快足MF田鍋陵太が右足でゴールを破り、2-0とした。元日本代表DFの斉藤和夫監督が絶賛する才能を持つ1年生MFのゴールで追加点を奪った三菱養和。その後も加藤と玉城の好パスから左の田中や右の田鍋がゴールを襲い続け、指揮官も「ボールを動かしながら勝てたのはよかった」と納得の内容で試合を押し切った。

 三菱養和のFW木村陽一郎は「矢板中央との初戦は(ボールを保持しながら)同じ攻撃をしているだけで裏を狙わなかった。今日は大(加藤)が戻って展開ができた。流経は強いと聞いていたので勝って自信になった」。中垣内は「(初戦引き分けて)勝ちたかった。結果が出てうれしい」。東京都新人戦で2-1で勝っているF東京U-18は現在首位で次戦の相手。この結果次第では優勝争いに食い込む力は十分にある。東京Vユースや横浜FMユースなどJクラブユース勢の前評判が高い中、強敵を破った三菱養和。攻撃陣を中心に好選手を擁する“隠れたタレント軍団”の進撃がこれから始まる。

<写真>後半3分、先制ゴールを決めたDF内堀中心に喜ぶ三菱養和SCユースイレブン
【特設】プリンスリーグ(U-18)2009
(取材・文 吉田太郎)

TOP