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[ACL]セットプレーから2発、川崎Fが苦しみながら首位堅守

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[4.21 ACL第4節 川崎F2-1セントラルコースト 等々力]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は21日、グループリーグ第4節を行い、等々力陸上競技場ではH組で首位に立つ川崎フロンターレがセントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)と対戦。川崎Fは後半1分、FWジュニーニョのゴールで先制すると、後半14分に追いつかれたが、後半36分に途中出場のFWレナチーニョが決勝点を決め、2-1で競り勝った。
 この結果、川崎Fは3勝1分で勝ち点を10に伸ばし、首位を守った。午後9時キックオフのH組もう1試合、天津泰達(中国)vs浦項スティーラーズ(韓国)戦で天津が引き分け以下に終われば、グループリーグ突破の条件となる2位以内が確定する。

 川崎Fは4-4-2のシステムで、GK川島永嗣、4バックは右から森勇介、井川祐輔、寺田周平、伊藤宏樹。右ひざを痛めているDF村上和弘が欠場し、左サイドバックには伊藤が移り、センターバックに井川が入った。中盤は横山知伸と谷口博之のダブルボランチ、右に中村憲剛、左にヴィトール・ジュニオール。鄭大世とジュニーニョが2トップを組んだ。
 セントラルコーストは3ボランチの4-5-1で、1トップには出場停止明けの長身FWサイモンが入った。

 試合前から激しく振り続けた雨の影響か、川崎Fは序盤からパスがかみ合わず、リズムをつかめない。高い位置からプレッシャーをかけてくる相手に対し、思うようにボールをつなげず、ミスも目立った。

 セントラルコーストはサイモンを狙ったハイボールを多用したが、井川が激しく競り合う。最終ラインの背後を狙ったロングパスにも川崎Fの4バックは細かいラインコントロールでオフサイドトラップの網をかけて対応した。

 ただ、前半21分には一瞬の隙を突かれてピンチを招いた。右サイドからのアーリークロスに対し、サイモンが飛び込むと、DFと競り合いながら強引にヘディングシュート。GK川島がなんとか身をていして守った。

 球際で競り負けるシーンも多く、なかなかシュートまでつなげられない川崎Fは前半ロスタイム、ようやく決定機を迎える。右サイドを突破したジュニーニョのクロスにヴィトール・ジュニオールがフリーで合わせたが、ヘディングを叩き付けすぎて枠を外してしまった。

 後半開始早々、いきなり試合は動く。後半開始30秒、ヴィトール・ジュニオールの左FKから鄭がヘディングシュートを放つと、GKがキャッチしようとしたボールをファンブル。ジュニーニョがすかさず押し込み、先制のゴールネットを揺らした。

 ところが後半14分、前半から綱渡りだったラインコントロールの乱れを突かれた。クラークの1本の縦パスにサイモンが寺田と伊藤の間を抜け出し、スライディングしながら右足でシュート。GK川島も飛び出したが、その脇を抜かれ、1-1の同点に追いつかれた。

 川崎Fは後半20分にヴィトール・ジュニオールに代えてFWレナチーニョを投入。右からレナチーニョ、鄭、ジュニーニョの3トップという4-3-3にシステム変更するが、前半同様、パスがつながらず、流れの中からチャンスをつくれない。

 逆に後半22分にはガンプレヒトの右クロスからサイモンにヘディングシュートを許し、決定的なピンチを招いた。

 体格差を前面に押し出すセントラルコーストに対し苦しい戦いを強いられた川崎Fだが、後半36分、またもセットプレーからゴールを破る。中村の左CKのこぼれ球を谷口が右クロス。これをレナチーニョが打点の高いヘディングで流し込み、2-1と勝ち越した。

 試合はそのまま終了。苦しみながらも勝ち点3をもぎ取り、ACL無敗を守った川崎FがH組首位の座を守った。

(取材・文 西山紘平)
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