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2年生8人の桐光が浦和ユース撃破(桐光学園高vs浦和ユース)

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[高校サッカー]

[4.26 JFAプリンスリーグ関東1部第4節 桐光学園高 2-1 浦和ユース 保土ヶ谷]

 26日、JFAプリンスリーグ(U-18)関東1部で昨年の全日本ユース(U-18)選手権チャンピオンの浦和レッズユース(埼玉)と桐光学園高(神奈川)が対戦。前半30分にFW葺本啓太のゴールで浦和ユースが先制した試合は後半、桐光学園がFW田口広也とMF篠崎拓也のゴールで逆転し、2-1で勝った。浦和ユースは今季初黒星。2勝2敗とした桐光学園は6位へ順位を上げた。

 後半20分頃までは浦和ユースが7割以上ボールを支配していた一方的な展開。だが、厳しく、的確な守備で耐えた桐光が逆転で前年日本一チームに黒星をつけた。劇的に流れが変わったのは後半30分だった。わずか2分前に投入された桐光の2人のFWが同点ゴールをもぎ取る。右サイド後方からのスローイン。FW館坂信也が思い切ったロングスローを試みると、一直線にゴールへむかったボールの先にいたのは186cmの長身FW田口広也だった。「後ろの選手をブロックできていたし、前からのプレッシャーも弱かった」と振り返る田口が頭で合わせるとシュートはゴールへと吸い込まれた。

 前半わずかシュート1本に終わるなど完全に劣勢だったチームを蘇らせる田口の公式戦初ゴール。慌てて立て直そうとする浦和ユースだったが、この後攻勢に出たのは勢いに乗った桐光の方だった。DF砂川翔主将が「前育(前節の前橋育英戦)戦では追いついた後にチャンスを逃して、失点して負けた。今日は取り返した後が勝負だった。1点取ってから畳み掛けられたのがよかった」と微笑んだ桐光は34分、館坂が最終ラインの裏を突くと、直後には田口からの右クロスにアタッカー陣が飛び込む。そして37分だ。左サイドから速攻を仕掛けるとDFラインの裏をついた田口が中央の篠崎へラストパス。中盤からフリーで駆け上がっていた篠崎が右足ダイレクトで合わせると決勝ゴールとなった。殊勲の篠崎は「チャンスがあれば得点に絡みたいと思っていた。(決勝ゴールは)決めるだけでした」
 
 前半30分に右サイドから崩してFW葺本啓太が先制した浦和は、MF池西希ら中盤がセカンドボールを完全に支配。ミスなく自在にボールを回したが、追いつかれた後もろくも崩れた。浦和ユース・堀孝史監督は「ほとんどの選手が経験がないので、自信なく戦っている。もっと自信を持って戦ってくれれば」と今後の戦いに期待。一方の桐光・佐熊裕和監督は「選手たちが良く頑張ってくれた。1点取られた後に踏ん張ったのは大きい。2年生8人が先発したが3年生も奮起してくれた」と表情を緩めていた。
 2年生レギュラー8人と若いチームの桐光だが、砂川主将は「2年生が多いから弱いというのではなくて、これがチームとしてベスト。言い訳にせずにやっていきたい」と力を込めた。初戦の横浜FMユース(神奈川)戦に続く“金星”をつかんだ若きイレブン。会心の勝利で全日本ユース選手権出場権(7枠)獲得へ加速した。
 
<写真>後半37分、決勝ゴールを決めた桐光学園・篠崎(中央)が人差し指を突き上げて喜ぶ
(取材・文 吉田太郎)

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