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[ACL]水原にリベンジ達成、鹿島が首位奪取

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[5.5 ACL第5節 鹿島3-0水原三星 カシマ]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は5日、グループリーグ第5節を行い、G組の鹿島アントラーズはホームで水原三星(韓国)と対戦。勝ち点9で並ぶ首位攻防戦は前半27分にDF大岩剛のゴールで先制すると、FWマルキーニョスが前半32分、後半30分に追加点。3-0の快勝を飾り、あと1試合を残してG組首位に立った。

 鹿島は2日の千葉戦で右足首を痛めたDF岩政大樹が欠場したが、FWマルキーニョス、DF内田篤人が先発に復帰。システムは4-4-2で、GK曽ヶ端準、4バックは右から内田篤人、大岩剛、伊野波雅彦、パク・チュホと並んだ。中盤は青木剛と小笠原満男のダブルボランチで、右に野沢拓也、左に本山雅志。マルキーニョスと興梠慎三が2トップを組み、ACL3戦連発中の大迫勇也はベンチスタートとなった。
 水原は3ボランチの3-5-2で、守備時には5バック気味になり、守りを固めてきた。

 水原は最終ラインを高く保ち、コンパクトにした中盤で激しくプレスをかけてきた。鹿島はなかなか思うようなボール回しができなかったが、内田や小笠原が早いタイミングでDFラインの裏を突くフィードでチャンスを伺った。

 守りを固める水原も高い位置でボールを奪うと、速攻を仕掛けた。前半11分にはパスカットからペ・キジョンがゴール前に突進。鋭い切り返しでDFを振り切り、左足で狙ったが、GK曽ヶ端が好セーブでピンチを守った。

 鹿島は前半26分、内田のスルーパスから本山が右サイドを抜け出し、ゴール前のマルキーニョスへ折り返したが、DFがスライディングでCKへ逃れた。惜しいチャンスを逃したが、このCKから先制点を奪う。

 前半27分、野沢がショートコーナーでマルキーニョスに預け、リターンパスをもらうとダイレクトで右クロス。これを大岩が頭でそらし、ゴールネットに流し込んだ。

 さらに前半32分には小笠原が右サイドからゴール前へ低いフィードを入れると、DFがクリアミス。ゴール前にこぼれたボールをマルキーニョスが押し込み、2-0とリードを広げた。

 2点のビハインドとなった水原は前半36分に早くも選手交代を行い、システムも3-5-2から4-4-2に変更。反撃を狙ったが、流れは変えられず、前半は2-0で折り返した。

 水原は後半開始からFWソ・ドンヒョンを投入。攻撃的な選手を増やし、ゴールを狙ったが、鹿島守備陣も集中を切らさない。鹿島は前がかりになる相手に対しカウンターが効果的だったが、水原は中盤でファウル覚悟の激しい当たりでつぶしに来た。なかなかチャンスに結び付けずにいたが、とうとうカウンターから追加点を奪う。

 後半30分、自陣PA内から新井場が大きくクリアしたボールを興梠が拾うと、スピードでDFを振り切り、一気に相手ゴール前へ。DFを引きつけ、並走するマルキーニョスにパスを送ると、マルキーニョスはワントラップから落ち着いて右足でGKの頭上を越すループシュート。試合を決定づける3点目を決めた。

 アウェーで1-4と惨敗した相手にリベンジを果たす3-0快勝。上海申花(中国)を加えた三つ巴の争いは最終戦まで続きそうだが、グループリーグ突破をたぐり寄せる大きな勝利となった。

(取材・文 西山紘平)

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