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初の無得点で“完敗”を認めた西野監督

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[5.16 J1第12節 浦和0-0G大阪 埼玉]

 浦和に完全に試合を支配されたガンバ大阪西野朗監督は試合後の記者会見でショックを隠し切れなかった。「非常にタフなゲームで、ガンバにとっては2試合分ぐらいのディフェンスをさせられた」と切り出すと、「本来のスタイルであるポゼッションを取り切れなかった90分だった。非常に厳しい試合で、今までになかった内容だった」と、試合内容での“完敗”を認めた。

 なかなか運動量が上がらず、浦和のパスサッカーに翻弄された。MF遠藤保仁がボールに絡める回数も少なく、最近3試合で11得点を決めていた攻撃陣が沈黙。今季公式戦16試合目にして初の無得点で、シュート数もわずか5本に終わった。

 G大阪の選手は、昨季までと明らかに変わった浦和の印象を次々に口にした。MF明神智和が「若い選手が入ってチームが活性化されて、そういう勢い、アグレッシブさを感じた」と言えば、MF橋本英郎も「動くようになって連動性が出てきた。ひとりでやるんじゃなくて、ドリブルするときも周りにサポートがいた」と指摘する。

 遠藤は「運動量が増えて、ショートパスも多くなった。手ごわい相手だと思った」と素直に語った。優勝を争うことになるであろうライバルチームの進化。それはG大阪にとっても大きな刺激になったはずだ。

 次に浦和と対戦するのは8月15日の第21節。今度はホームの万博記念競技場に迎え撃つ。「きょう押し込まれたのは事実。次、対戦するときは変えられるようにしたい。まだまだ先だけど、自分たちも優勝を狙える位置にいたいし、レッズもそういう位置にいると思う。次は点を取れるようにしたい」。遠藤の闘志に、静かに火が付いた。

<写真>試合後のG大阪選手たち
(取材・文 西山紘平)

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