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鄭vsイ・グノ、「ストライカー対決」は鄭に軍配

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[5.16 J1第12節 川崎F 2-0 磐田 等々力]

 注目を集めた北朝鮮代表FW鄭大世(川崎フロンターレ)と韓国代表FWイ・グノ(ジュビロ磐田)のストライカー対決はJリーグの先輩・鄭に軍配が上がった。
 試合前日(15日)に電話で、そして試合開始前にも互いに「本気を出すなよ」と語り合っていたという両雄。鄭が右足ミドルと左クロスからのヘディングシュート、イもMF西紀寛の右クロスに飛び込むなど前半から互いに決定的なシュートを放っていく。
 それぞれが攻撃の中心として厳しいマークをかいくぐり、そして弾き飛ばすよな力強いプレーからシュートへ持ち込んでいたが試合終盤までともに無得点。だが、川崎Fが1-0とリードして迎えた後半ロスタイム、ジュニーニョがDFラインの裏のスペースへ出したボールに鄭が反応。GKとの1対1は一度は阻まれたものの素早く反応した鄭は左足でゴールへと流しこんだ。1ゴールを挙げた鄭に対し、イは無得点のまま試合終了。鄭は「調子はよかったけどゴールだけがなかった。(ゴールは)落ち着いて外して(止められて)、落ち着いて決めました」とはにかんだ。

 2人はW杯アジア最終予選B組に同居する北朝鮮と韓国にとって欠かせないストライカー。W杯予選ではそれぞれが、ゴールや前線での存在感十分のプレーでチームを引っ張り、韓国はグループ1位、北朝鮮も2位と上位につける原動力となっている。
 イが4月に磐田へ加入したことによって実現した今回のJリーグ初対決。無得点に終わったイは「大変残念でした。(マークがキツクても)やれる試合だったと思うし、(自分が決めていれば)勝てる試合だった」と無念の表情。一方、試合にも“ストライカー対決”でも勝った鄭は「オレはアイツ(イ)を認めている。だから意識はしていない。アイツはもっと上に行くレベルだと思っている」と貫禄のコメントで、イを讃えていた。

<写真>川崎F・FW鄭
(取材・文 吉田太郎)

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